第15話 キャッタの館(2) <㊟センシティブ>

反りあがった棒はそのままでは入らない。

だから右手で押し下げてから腰を前進させた。


「だんなさま…あああああぁぁぁあぁあぁあっっっ!!」


ちゅぷっと音がして先端から挿入されてゆく。

メイドは体をぶるぶるふるわせながら、男のモノを受け入れていった。

「ほおおおおおお。なじむ、なじむぞぉ。いいぞハブリナ」

棒の根元までぎっちりと入ったのを男は凝視しながら叫んだ。

ハブリナは荒い息を繰り返しながら涙を少し流した。

昔のことをフラッシュバックしてしまったからだ。

『あのころに比べてだんな様は優しくなられました‥。私が初めての時は泣いても暴れても力づくで押さえ込んで奪っていきましたし…』

しかし、キャッタの館でお仕えすると決めた時から覚悟を決めてきた彼女は受け入れるしかない。

胸の前で握りしめていた手をゆっくり開いて男のほうへ差し出した。

「服を脱がせてくださいな」


ゆっくりと前かがみに上半身を倒すとハブリナは男の首の後ろに手を回した。

男が上半身をゆっくりと起こすと彼女の体も一緒にあがってきた。

彼女の中に入った棒を支点として起き上がった。

ちゅくちゅくと音がする。

彼女の背に手を回すとボタンをひとつずつ外されてゆく。

腰までのボタンを全部外すとVの字に背中の肌が見えてきた。

片手ずつ袖を抜いてゆき、胸の前に畳んで抱えた。

じっと見つめあい、何の合図もないが男はスカートを持ち上げて、ワンピースを一気に脱がせてベッドの下へ落とした。


脱がす際に引っ掛かった胸が上下に揺れる。

彼女の下半身ではそれに反応した男の棒がさらに膨張した。

ゆっくりと彼女の背中をささえながらベッドの布団に沈めるとにやりと笑った。

彼女もふふっと笑った瞬間にトップスピードで男が動き始めた。

彼女の甘く単調で甘美な喘ぎ声は男を更に興奮させ、体位を次々と変えさせ、そして何度も絶頂を迎えた。




その夜の深夜。


ある部屋のドアの前にはメイドがひとり立っていた。

つかつかとそちらへ向かうルート。

「ルートぼっちゃま、なりません。誰も入れるなと旦那様のご命令です」

「うるさい!中にいるのはライアだってことはわかってんだ!どけ!」

カギの掛かったドアの前に立ったルートは蹴る場所を確認した。

「この部屋のドアはここを蹴ると開くんだよなっ!」

ガツンと斜めに一か所を蹴るとすんなりと開いた。

「ぼっちゃま!」

メイドの静止を聞かずに薄暗い部屋の中へ進むルート。

扉からは男性用の汗で濡れたシュミーズとイカ臭い白いズボンが脱ぎ捨てられていた。

そこからベッドへ視線を向けると、そこには丸く太った汗だく男の裸体が見えた。

ベッドの横には女性用のシュミーズが落ちている。

「チルに似てきたなぁ~ライアぁ…」

その男のにやけた顔の先にふかふかの布団にうずもれているライアの顔が少し見えた。

「アナシン、お前が悪いんだからな。娘の純潔はわしがもらうぞ」

男はライアに覆いかぶさると尻をくいっと上げた。

「わしの性欲は底が無いからの。無茶をしないようにかなりの回数抜いてきた。ありがたく思えよ」

ゆらゆらと動く尻は何かを探しているように見える。

「では、いただこうかね」

ぴたりと動きを止めた。


その時。


「こんのくそエロおやじがっ!!」

ルートがベッドの上に乗り、裸の男の股間を思いっきり蹴り上げた。

「ぐはあっ!」

バシャァツ!

男の股間からライアの体全体に白い液体が盛大に放出された。

と同時に男は白目をむいてライアの上に崩れ落ちた。


「ライア、しっかりしろ!」

ほほを軽く叩いた。

それでもライアは目を覚まさない。

「睡眠薬を飲まされたみたいだな」

ドアの外に待機しているメイドに向ってルートは言った。

「リル。ライアをオレの部屋に運んでくれ。」

男の下敷きになっているライアを引きずり出した。

むわっとするにおいとねばねばする液体がライアからも立ち上がる。

「親父はしばらくほっといていい。簡単には起き上がれないからな」

リルは心配そうに男を見ていたが、なにか決断したようだった。

ぺこりと一礼してから裸のライアにシュミーズをかけてから抱きかかえ、部屋を出ていった。

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