第8話
◇
受付のお姉さんに教えてもらった座席に座る。周りを見渡すと合計で200人程度。前世の普通の学校とあまり変わらない。
長ったらしい理事長の挨拶があるかと思ったらきれいなお姉さんが現れた。赤髪で長髪。どこか威圧感のある感じだがこの人ならついていける! というような安心感や強者感を醸し出していた。
「え〜……新入生の諸君おはよう。新たな生活をするにはいい朝だな。ふむ……今年は粒ぞろいじゃないか。『常闇の女王』に『灼熱の舞姫』おぉ『光の勇者』もいるじゃないか」
名前が挙げられるとみんなが一斉に声を高らかにあげて称賛していたが『光の勇者』だけ声のボリュームが大きかった。いや、レベルが違った。もうそれは絶叫と言っても間違いじゃないレベルのボリュームをしていた。
「おっと、すまないな。自己紹介がまだだった。私の名前はフレイム・インパレスト生徒会副会長だ。よろしく。気軽にフレイとでも呼んでくれ」
フレイムはフッと軽く笑った。
「今年は粒ぞろい。といったが、クラス分けは例年通り対抗戦で行う。AからDまで実力別で決めさせてもらう。そのほうがお前らのためだしな。まあ、長ったらしく話したって時間の無駄だ。早速だが闘技場に向かってもらう。今座っている席の近くに担当の先生が立っているはずだ。先生の話をよく聞いて闘技場まで安全に移動したまえ。では解散!」
なんということだ。まあ、原作でもこの一瞬で終わる入学式の挨拶は話題になったがここまで早いとは……まだ4分も経っていないぞ。大丈夫なのかこの学校。学校の説明なにもんしなかったぞあのフレイって奴。
「それじゃあ、二列で並んでくれるかな? えへ。早いよねフレイの話。私も驚いちゃったよ。去年はもうちょっと長かったんだけどなぁ」
と、担当の先生が生徒たちにつぶやいた。優しそうな先生だ。背が高く、顔立ちも整っているがどこかあどけない女性だ。
「ん。よしっ! 並べたね。それじゃあ、ここの班はB班だからA班が行ったあとに続けていこうか。あと、はじめに戦うのはこのB班でだから気を引き締めて行ってね!」
推しキャラに転生したので思うがままに生きようと思います! ~主人公キャラなんてガン無視です!~ 七草かゆ @mozinohumi
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