メンタリストダイゴローは超絶覚醒メソッドな件!?

靄嶌翔(もやしましょう)

第1話 意識高い系の行動

♥登場人物紹介♥


番号:01

名称:サクケン

本名:桜井健人(さくらいけんと)

性別:♂

性格:意識高い系のポンコツキャラ

年齢:30歳

所属:オフィス・フライハイ

職業:会社員

身長:170㎝

体重:60㎏

人称:オレ・オマエ

口癖:メンタル超絶覚醒メソッドは無敵だ!!

特徴:独身・中肉中背

好き:メンタリストダイゴロー・知識人

嫌い:愚民・凡人

概要:メンタリストダイゴロー(インフルエンサー)が提唱する

   メンタル超絶覚醒メソッドを信奉し、

   それを実行することで自分が

   カリスマ・ウルトラ・スーパー・グレート会社員になったと信じている。

   しかし、実際には行動が伴わない

   意識高い系のポンコツキャラ。


番号:02

略称:ダイゴロー

名称:メンタリスト・ダイゴロー

性別:♂

性格:ミステリアス

年齢:45歳

所属:ダイゴロー・メンタリスト・オフィス

職業:メンタリスト

身長:不明

体重:不明

人称:ボク・あなた

口癖:メンタル超絶覚醒メソッドを参考に、より良き人生を!!

特徴:パープルローブ・ウィッチハット・サングラス

好き:理性的・客観的

嫌い:感情的・主観的

概要:人気メンタリストで、数々のメンタルメソッドを提唱。

   サクケンの憧れの存在だが、実際にはテレビやネットにしか登場しない。


番号:03

名称:あやっぺ

本名:中村彩(なかむらあや)

性別:♀

性格:冷静かつ現実的

年齢:28歳

所属:オフィス・フライハイ

職業:会社員

身長:159㎝

体重:43㎏

人称:わたし・あなた

口癖:サクケンさん、いい加減にしてください!!

特徴:独身・美人

好き:読書・音楽鑑賞(クラシック・ジャズ)

嫌い:怠惰・堕落

概要:サクケンの同僚で、冷静かつ現実的。

   才色兼備で男女問わず社内では人気がある。

   サクケンの意識高い行動に呆れながらも、彼をサポートする良き友人。


番号:04

略称:ブチョー

名称:佐藤部長(さとう ぶちょう)

性別:♂

性格:厳格・公正

年齢:50歳

所属:オフィス・フライハイ

職業:会社員

身長:179㎝

体重:73㎏

人称:わたし・キミ

口癖:サクケンくん、いい加減にしたまえ!!

特徴:既婚者・イケおじ

好き:ゴルフ・正直

嫌い:虚言・卑怯

概要:健太の上司で、厳しいが公正な性格。

   ゴルフが得意。落ち着いた雰囲気で上司や部下に慕われている。

   健太の高い意識に期待するが、行動が伴わないことに悩んでいる。


番号:05

名称:ナカシン

本名:中田真一(なかた しんいち)

性別:♂

性格:単純・世間知らず

年齢:23歳

所属:オフィス・フライハイ

職業:会社員

身長:168㎝

体重:49㎏

人称:ボク・あなた

口癖:サクケンさん、流石っス!!

特徴:新人・独身・細身

好き:ゲーム・アニメ・マンガ

嫌い:険悪なムード

概要:単純で世間知らずだが、正直なので人に好かれるタイプ。

   インドア趣味で細身だが、元陸上部で体力もある。

   新入社員で、健太を尊敬しているが、

   次第に彼の本当の姿に気付き始める。


●プロローグ


桜井健人(さくらいけんと)、通称『サクケン』は、

オフィス・フライハイに勤める30歳の平凡なサラリーマンです。


サクケンは、巷で大人気のインフルエンサーである

(メンタリストダイゴロー)、略称『ダイゴロー』の提唱する

『メンタル超絶覚醒メソッド』を信奉しています。


サクケンは、それを実行することで

自分がカリスマ・ウルトラ・スーパー・グレート会社員に

なったと信じていますが、実際には行動が伴わない

意識高い系のポンコツキャラです。


サクケン毎晩、就寝前に自宅アパートの一室にて、

怪しげなマントラを暗唱します。


「オレはメンタリストダイゴローの

メンタル超絶覚醒メソッドを実行し、

カリスマ・ウルトラ・スーパー・グレート会社員になれる!!」


「オレはメンタリストダイゴローの

メンタル超絶覚醒メソッドを実行し、

カリスマ・ウルトラ・スーパー・グレート会社員になれる!!」


「オレはメンタリストダイゴローの

メンタル超絶覚醒メソッドを実行し、

カリスマ・ウルトラ・スーパー・グレート会社員になれる!!」


「ふふふふっっ!!

一字一句違えずに、3回も暗唱してやったぜぇぇ~~っっ!!


「あ・し・た・の・オ・レ・がっっ!!

た・の・し・み・だぜぇぇ~~~~っっ!!

ヒャッッハァァ~~~~ッッ!!」


「オレ、急成長してますかっっ!?ハイッッ!!

オレ、メキメキガンガン急成長中でぇぇ~~すっっ!!」


♥2時間後♥


「クッソ、メンタリストダイゴローの

メンタル超絶覚醒メソッドによって

生まれ変わったオレの明日が楽しみ過ぎて、

目ん玉がギンギンしちまって、ちっとも眠れねぇぜ!!」


「クッソ、どういうことだよ!?

いや、これはオレの運気がガツンガツンとウナギのぼりに上昇している

グッドでナイスな兆候なんじゃね!?そうじゃね!?」


「そうだ!!そうだ!!眠れねえから、ドラックェェⅤ(RPG)を

夜通しプレイすんぞコラァァ!!」


「ヴィヤンカ(ヒロイン)!!

ムラサキヤロー(このオレ)の花嫁になりやがれってんだ!!」


「オレはモンスター使いの奴隷で

パプㇲ国王の息子パープローだぞコラァァ~~ッッ!!」


「カジノでハヤブサメタルソードを入手して、

ガツンガツンとチートをカマしてやんぞコラァ!!

オラオラオラオラァァ~~ッッ!!」


「クッソ、コインが切れたぜ!!

こうなったら、スロットは止めてスライミングレースで

大儲けしてやるぅぅ~~~~っっ!!」


「あっ、ちくしょっっ!!遅ぇぞ!?

グリーンスライムのポンコツザコがっっ!!」


「99枚もコインを賭けてやった

オレさまの恩義を不意にしやがって!!」


「クッソ、まだまだ諦めねえぞ!!

メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!」


「諦めたら、そこで試合終了だよっ☆彡

諦めない限り、オレの試合はノンストップだ!!

ヒャッッハハハハァァ~~~~ッッ!!」


♥6時間後♥


サクケンは夢中でゲームを続けていると、

夜が明けて、時計の針が午前8時30分を指しました。


「やっべっっ!!朝になっちまったよ!!

このままじゃあ遅刻だぁぁ~~っ!!」


「クッソォォ、超ねみっ!!

超眠みぃよぉぉ~~っっ!!」


「そうだ!!メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!」


「眠たい朝には絶対アレだっっ!!

モンスタァ・エナヂィ(ドリンク剤)を胃袋に流し込んで、

シャキッとズッキュン目覚めるぜっ!!」


「エナヂィ1本!! 飲むぞコッッラァァ~~ッッ!!

シャッッキィィ~~ンッッ!!」


「スッキリ爽快!!目覚めのリフレェェ~~ッッシュ!!

……だけど、なんなの!?この気だるい倦怠感は!?

もしかして、ドリンク効いてねぇ!?」


「だがっっ!!しかしっっ!!メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!」


「些細な杞憂は気のせいだ!!

些細な杞憂は気のせいなんだぞコッッラァァ~~ッッ!!」


サクケンはパジャマのまま、スーツを鞄に詰め込んで

自身が勤務するオフィス・フライハイに出社します。


●オフィス・フライハイ


サクケンは這う這うの体で遅刻寸前のタイミングで

オフィス・フライハイに到着します。


「おはよっす!!おっ!?

今日は珍しく早いじゃねぇか!?」


「あやっぺよぉぉ~~っっ!!

いつもこうやって早めに出勤しときゃ

ブチョーに怒られねぇのによぉぉ~~っっ!!」


「サクケンさん、いい加減にしてください!!

あたしはいつも勤務開始15分前には出勤してます!!」


「それと『あやっぺ』って言わないで下さい!!恥ずかしいんで!!

それにいつもブチョーに怒られているのはあなたの方でしょ!?」


「……ハッ!!やだっっ!!……サクケンさん!!

パジャマ姿で出社ですか!?」


「普段は冷静かつ現実的なあたしですが……

今回はちょっとビックリしちゃいました……」


「へいへい、まったく面倒臭ぇヤツだよなぁオマエは。

スーツは鞄の中に放り込んであるから、後で着替えりゃいいんだよ!!」


「あ、そういや先週のプレゼン資料、 あれは中々良く出来てたぞ。

上司のオレも鼻高々だぜ!?ナハナハッッ!!ナハナハッッ!!」


サクケンは同僚の中村彩(なかむらあや:28歳)通称『あやっぺ』に、

軽く挨拶をカマします。


あやっぺはサクケンの同僚で、冷静かつ現実的な性格です。

さらに才色兼備で男女問わず社内では人気があります。


そして、サクケンの意識高い行動に呆れながらも、

彼をサポートする良き同僚で友人でもあります。


しかし、あやっぺは案の定サクケンにことごとく反発します。

「……サクケンさん!!

あなたはあたしの同僚で、断じて上司などではございません!!

上司ぶるのは金輪際止めてください!!」


「それから、あなたのプレゼン資料が余りにもポンコツだったから、

あたしが手直ししてあげたんです!!

ちょっとはあたしに感謝の意を示したらどうなんですか!?」


「へいへ~~いっっ!!わ~っったよ!!クッソ、面倒臭ぇなぁ!!

こちとらまだ徹夜明けで頭も身体もフラフラなんだからよぉぉ!!」


すると、サクケンとあやっぺの直属の上司である

佐藤部長(さとう ぶちょう:50歳)通称『ブチョー』が通りかかります。


ブチョーは厳格かつ公正な性格で、ゴルフが大得意。

落ち着いた雰囲気で上司や部下に慕われている、典型的なイケおじです。

健太の高い意識に期待はしていますが、行動が伴わないことに少々悩んでいます。


サクケンはブチョーに丁寧にあいさつします。

「これはこれは、ブチョー。おはようございまする。

おやっ、ブチョーのネクタイのガラ、 なかなかどうして、

オシャレでございまするな!!」


「わたくしめも、そんなブチョーにあやかり、

カリスマ・ウルトラ・スーパー・グレート会社員として

粛々と職務に励み奉る次第でございまする!!」


すると、ブチョーは咳払いをしてこう言いました。

「サクケンくん!!そんな堅苦しい挨拶はせんでもいい!!

ところでキミ、先週プレゼン資料を手直ししてくれた

あやっぺくんに、謝意を述べたらどうなんだね!?」


「さっきのタメ口は失礼じゃないのか!?

勤務中は同僚であっても敬語で話すのが

我が社オフィス・フライハイのローカル・ルールだ!!」


「それに、パジャマ姿で出勤するとは……

どうもキミは緊張感に欠けるようだ!!

サクケンくん!!その点はしっかりと、肝に銘じておくように!!」


「申し訳ありません、ブチョー。以後気をつけます。」

(メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!

有能な上司には絶対逆らうな!!)


サクケンは悪びれもせず、口先だけ反省のポーズをします。

あやっぺはブチョーにぺこりと頭を下げ、席に戻ります。


「ブチョーさん。確かにサクケンさんは ちょっとアレですが、

悪気はないんです……どうか許してあげて下さい。」


「ふむ。まぁ、サクケンくんが信奉する

メンタリストダイゴローのメンタル超絶覚醒メソッドとやらも、

確かに悪くはないようだ。」


「彼の常習的だった遅刻の悪癖が徐々に改善されつつある。

サクケンくん、この調子で頑張ってくれたまえ!!」


サクケンはブチョーに褒められて有頂天になります。

「ブチョーのおデスクを是非この、

サクケンめにお掃除させて下さいませぇぇ~~っっ!!」


「メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!

直属の上司に気に入られることこそが、早期出世の道である!!」


「サクケンくん、それよりもさっさとスーツに着替えたまえ!!

パジャマ姿だと、キミはどうも締まらないのだよ。」


「それに、うっかりと口にしてしまっては元も子もないぞ!?

直属の上司に気に入られることこそが、早期出世の道である!?」


「そんなに社会は甘いものではないぞ!?

出世するためにはそれ相応の能力を身につけなければいかんぞ!?

サクケンくん、その点はしっかりと肝に銘じておきたまえ!!」


サクケンは摩擦で火傷するほどの揉み手を繰り返しながら、

ブチョーにヘコヘコと頭を下げます。


「ぶほぉっ!? ブチョーからお褒めの御言葉を賜りて、

サクケンめは恐悦至極にございますぅぅ~~っっ!!」


「ブチョーの仰る通りでございます!!

わたくしめの甘さを痛感しておりまするぅぅ~~っっ!!」


「心機一転、ブチョーのためにも

粉骨砕身の覚悟で頑張る所存にございまするぅぅ~~っっ!!」


「うむ。サクケンくん、まぁそう堅くならずにリラックスしたまえ!!

それよりも、さっさとスーツに着替えたらどうなんだね!?」

あやっぺも呆れ顔でブチョーに同調します。


「サクケンさん……茶番はこれくらいにして、

さっさとスーツに着替えなさいよぉぉ~~っっ!!」


すると、サクケンは顔を真っ赤にして叫びます。

「あっ、イッケネェェ~~ッッ!!(裏声)

ブチョー、あやっぺ、それじゃあサクケンは更衣室で

粛々とスーツに着替えて御覧に入れまするぅぅ~~っっ!!」


「メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!

おどけてふざけて、職場を和ませ、いい空気!!」


サクケンが所属するオフィス・フライハイの

商品開発部のチームメンバーは唖然とした顔で

奇声を発しながら更衣室に駆け込むサクケンを眺めています。


サクケンは、更衣室でスーツに着替え始めます。

「くっ!!メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!」


「ちょ、ちょっとやりすぎちゃったかな!?

う~~ん……でもぉぉ、まぁいいか!!」


「メンタリストダイゴロー!! メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!

ちょっと反省して、すぐに忘れる!!」


●オフィス・フライハイ・商品開発部


ブチョーは朝のミーティングで自社で開発する

新製品のアイデアをチームメンバーに募ります。


「今週は新製品のアイデアをチームメンバーから募集する!!

何かいい案があれば遠慮なくわたしに言ってくれ!!」


すると、勢いよくあやっぺが手を上げます。

「ブチョー!! わたしは、寿司ペロペロ非行少年に悩まされず、

家庭でもお手軽にお寿司が食べられる、

『スシマシーン・ショータロー』を提案致します!!」


「ふむ。『スシマシーン・ショータロー』か!!

確かにそれは面白いアイデアだ!!

しかし、その商品のメリットはなんだ!?」


「はい!!ヒューマンアンドロイドの天才寿司職人、

ショータローが寿司を握ってくれるので、

ご家庭でも正真正銘の江戸前寿司の味が楽しめるんです!!」


「しかし、それを開発するにあたって、

スシマシーン・ショータローの

モデルになる人がいるのではないのか!?」


ブチョーはあやっぺに、

スシマシーン・ショータローの問題点を指摘します。


「そのモデルを誰がやるのか、

という壁にぶち当たってしまうぞ!?

あやっぺくん、その点についてはどうなんだね!?」


すると、サクケンがしきりに「ハイ!!ハイ!!」と大声で挙手します。

「ブチョー!!このサクケンめにスシマシーン・ショータローの、

モデルになる大役を是非お任せ下さいませぇぇ~~っっ!!」


すると、あやっぺは顔を真っ赤にして反論します。

「ちょ、ちょっとサクケンさん!!

ブチョーに血迷った事を言わないでください!!」


「スシマシーン・ショータローはヒューマンアンドロイドの

ショータローが、 江戸前寿司を握るんです!!」


「そのモデルはポンコツなサクケンさんじゃなくて、

もっと適任な方がいらっしゃるでしょう!?」


するとサクケンが突然大声で叫びます。

「メンタリストダイゴロー!!

メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!

歌って踊ろう!!サクケンサンバ!!」


サクケンが持ち寄ったラジカセのスイッチを入れると、

突然大音量でド派手な音楽が流れ始めます。


♥サクケンサンバ♥


作詞・作曲・編曲 サクケン


頑張れサクケン 負けるなサクケン

歌って踊ろう サクケンサンバ


踏ん張れサクケン 逃げるなサクケン

笑って弾もう サクケンサンバ


腰はホットに 愛はマッドに

朝から晩まで 踊り狂おう


夢はビッグに 恋はキュートに

生命尽きるまで 語り明かそう


サクサク ケンケン サクケンサンバ

サクサク ケンケン サクケンサンバ


オレはサクケン 桜井健人

キミもサクケン 桜井健人


サクサク ケンケン サクケンサンバ

サクサク ケンケン サクケンサンバ


サ・ク・ケ・ン !! サンヴァ~~!!

オ~~ッッ!! レィィ~~ッッ!!


悶絶サクケン 痙攣サクケン

歌って踊れば サクケンサンバ


絶頂サクケン 失神サクケン

笑って弾めば サクケンサンバ


骨はホットに 肉はマッドに

朝から晩まで 踊り狂えや


茎はビッグに 花はキュートに

生命尽きるまで 語り明かせや


サクサク ケンケン サクケンサンバ

サクサク ケンケン サクケンサンバ


オレはサクケン 桜井健人

キミもサクケン 桜井健人


サクサク ケンケン サクケンサンバ

サクサク ケンケン サクケンサンバ


サ・ク・ケ・ン !! サンヴァ~~!!

オ~~ッッ!! レィィ~~ッッ!!


作詞・作曲・編曲 サクケン


♥サクケンサンバ♥


サクケンは、サクケンサンバを歌い終えると、

ブチョーとあやっぺとにドヤ顔でこう言いました。


「ブチョー!!あやっぺ!!このサクケン以外に

スシマシーン・ショータローの、

モデルになる大役が務まる人材がいるでしょうか!?」


サクケンの予想外のパフォーマンスに、商品開発部の面々は

一瞬沈黙の闇に包まれますが、先週配属された新人社員の

中田真一(なかた しんいち:23歳)、通称『ナカシン』が、

サクケンの勇姿に心を動かされ、拍手喝采を送ります。


「サクケンさん、流石っス!!

とても素晴らしいパフォーマンスでした!!」

すると、他の社員も一斉に拍手喝采の嵐です。


サクケンの主張に難色を示していたあやっぺも、

彼の圧巻のパフォーマンスを認めざるを得ませんでした。


「確かにあのパワーには驚いたわ!! スゴいです、サクケンさん!!

あなたがスシマシーン・ショータローに なってくれると、とても心強いわ!!」


ブチョーも頷きながら拳を高々と上げてこう宣言しました。

「わたしも感動したよ!! スシマシーン・ショータローのモデルは

是非サクケンくんにお願いしたい!!」


サクケンはブチョーとあやっぺに一礼すると、

天を仰いで高らかに叫びました。


「メンタリストダイゴロー!! メンタル超絶覚醒メソッドの鉄則!!

人生はドラマチックなほうが面白い!!」


サクケンの狂気に満ちた奇行は商品開発部の社員に衝撃を与えましたが、

スシマシーン・ショータローのモデルは彼以外に務まらない、

という共通認識がチームメンバーの中で芽生えてしまったのです。


つづく

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メンタリストダイゴローは超絶覚醒メソッドな件!? 靄嶌翔(もやしましょう) @moyashima

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