第24話 中宮傾斜

中宮傾斜

 八卦には五黄土星に対応した宮がないため、中宮傾斜を設けない術者もおられますが、ここでは中宮傾斜を設ける中津川先生の理論を筆者なりに解説します。中宮傾斜を設けたほうが理解しやすいので、慣れるまではこの方法で占うのがおすすめです。

 中宮傾斜の人は古代中国の王のように、玉座から国のすべてに目を配り、采配をふる才覚に恵まれています。家臣たちの意見を聞き、ときにはたしなめたり、奮起を促したりして、周囲の力を集めて国家を運営していく。これを現代に置き換えると、コミュニケーションの達人。周囲の人の力を結集させる能力がある人といえるでしょう。

 中宮は、乾、兌、離、震、巽、坎、艮、坤の8宮を臣下に持つ王のような存在ですが、王ゆえに争いは避けられません。常に張り詰めている人というイメージで、そういった緊張感を必要とされる職業にも向いています。警察官や自衛官、医療従事者、大規模な施設の管理者、大人数を指揮するような仕事、高所作業に従事する人、システムエンジニアなどが適職でしょう。

 弱点としては、問題が発生した場合に初期の迷いを招きやすいところ。小さなミスがとんでもない事件に発展した……というのは、中宮傾斜にありがちです。また、気疲れすることが多く、不調の原因はおおむね緊張によるものです。そのため、信頼できる伴侶や家族、親友とよく話し、彼らのアドバイスに耳を傾けると、長く幸運を持続できるでしょう。周りの人に恵まれない場合は孤軍奮闘しがちですが、あまりいい選択ではありません。思い切って環境を変えてしまうと、よくも悪くも運勢が大きく変わるのも中宮傾斜の特徴です。



本命星と月命星が同じ場合の傾斜法の解釈について

 この判断は各流派の「秘伝」となっています。

 詳しくは参考図書で調べましょう。

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九星術の初歩(気学はなるべく使わないで) カイ艦長(カイ.智水) @sstmix

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