2話 いつも通りの日常?

ー キーンコーンカーンコーン ー

朝のホームルーム開始の鐘が鳴り机に向かって突っ伏していた僕は顔を上げた。

いつも通り担任の瀬川先生が気だるそうに教室に入ってくる。

『はい、みなさんおはよう。今日はみんなにビッグニュースがあるんだ。』

クラスのみんながざわついている……

ビッグニュース?なんのことだろうか……

まぁどちらにせよ僕には関係のないことだから興味なんてまったくわかない。わくわけがない。

『なんと、転校生の紹介だ。ではこちらへ…』

なんだ、ただの転校生か、所詮僕とは関わらないだろう…と思っていた矢先、その思考を逆転されてしまった。

『おい、辰哉たつや!冴えない顔すんな!俺が帰ってきたぞ!』

と言うと、はにかんだ笑顔を見せたのは僕よりもはるかにガタイのいい、色よく日焼けした男子だった。

「お前誰だ?」

『は!ちょっお前いくらなんでもひどいぜぇ……』

と彼が言うとクラスで笑いが起こった。

『忘れちゃったじゃ許されないぜ辰哉!

お前の大親友、一虎かずとら様がこの街に帰ってきたんだぜ!』

その名前を聞いて僕ははっとした。


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