第6話

「目が覚めましたか?」と聞く男の医師。

「はい」と答える玲奈。

「自分の名前とか覚えてますか?」と聞く医師。

「…玲奈…16…バイクで事故った…」と言う玲奈。

「そうです。」と言う医師。

「玲奈さんには伝えなければならないことがあります。」と言う医師の表情は暗かった。

「なん…ですか?」と聞く玲奈。

「翔斗さん、あなたのお父さんは亡くなりました。

最善の手は施したのですが」と言う医師。

「そう、ですか」と言う玲奈は無表情だった。


いろいろ検査を終えて、今の日付を見る。

12月24日 午前11時25分の表記。

…2週間も眠ってたんだ…と思う玲奈。

「玲奈ちゃん、お母さんとかと連絡つかないんだけど…」と言う蓮。

「そっか」と答える玲奈。

玲奈は予想していた。

(…浮気相手のところにでもいるんだろうな)と思う玲奈。

(…あのまま…私が死ねれば…)と、思う玲奈。

「玲奈ちゃん、玲奈ちゃんがよければ…家に住む…?」と言う蓮。

「え?」と言う玲奈。

「同じ中学だし、同じ高校に上がるから…勉強とか教えられるかな?って思ったんだけど」と言う蓮。

「…けど…親御さんとかの迷惑になるんやないの…?」と言う玲奈。

「僕…一人暮らしだから……両親は海外に行ってて…たまにしか帰ってこないんだ」と言う蓮。

「そっか…けど…考えさせて」と言う玲奈。

「わかった」と言う蓮。

その後はアニメの話とかして蓮は帰った。


(…家に帰っても私の居場所なんかない…だけど…死にたいから…蓮くん困るかな…)と思う玲奈。

(…それに…蓮くんの家に居るってお母さんにバレたら蓮くんにまで被害いっちゃうかも…それは嫌だ…)と考える玲奈。

(…でも…このままだと…なにも変わんないよね…)と思う玲奈。

(よし…決めた…蓮くんの家に行こう…)と思う玲奈。


そして次の日

「答え決まったよ。蓮くん」と言う玲奈。

「ほんと?」と言う蓮。

「うん!蓮くんの家住んでもいい?」と聞く玲奈。

「もちろん!」と答える蓮。


そして、退院日。

「1回家に帰ってもいい?準備したい」と、言う玲奈。

「いいよ」と言う蓮。


家に着き、玄関を開ける。

誰もいない。

自分の部屋に行き、持っていきたいものを全部カバンに詰めた。

服、下着、靴下、教科書、ノート、ぬいぐるみ、お金、本を詰め荷物を持って部屋を出る。

そして玄関まで行くと蓮が荷物を持ってくれた。

「ありがとう」と言うと蓮は少し照れた。

そして、蓮の家に着き、玲奈は驚く。

「広!」と言う玲奈。

「無駄に広いだけだよ」と言う蓮。

蓮の家は木造建築のお屋敷だった。

そして、部屋に案内された。

「若!おかえりなさいませ」と言う黒服の男の人達。

「そちらの方が?」と言う1人の黒服の男。

「あぁ、玲奈だよ」と言う蓮。

「玲奈様、こちらへ」と言う和服の女性。

「あ、はい」と言う玲奈。

(蓮くんって何者…?)と思う玲奈。

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死にたがり 夜歌 @suzuneko01140615

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