第14話 それでも進み続ける④

話し終わった奏斗は一息付き、一旦休憩に入った。


「ふぅ、とりあえずここで第一幕は区切りか?」

「ちょっと待って私そんなにロリロリしてた!?」

「何だロリロリって…だいたいこんなもんだったぞ?」

「まじか…私のイメージがぁぁ…」


・苦しい…苦しい…

・これでまだ奏斗の過去マ?

・【佳奈チャンネル】(´;ω;`)

・後葵ちゃんとダンジョン踏破エピソードが残ってるのか?

・佳奈ちゃんも泣いとる…

・葵ちゃんの修行も行こう

・葵ちゃんのイメージ?ロリだなぁ…

・精神が大人なロリ

・ロリ一択

・逆にそれ以外何がある?

・女児?

・↑それ結局ロリ

・草

・元からイメージロリで草


「お、葵のイメージがロリから辛い過去のあるロリに変わってるぞ。良かったな。」

「それは変わってないんだよぉぉぉぉぉ!!!!!」

「うるっさ」


・耳がぁぁぁ

・鼓膜無いなった

・音消えてますよwww

・↑お前の鼓膜が消えたんだよ

・替えの鼓膜あって良かった〜

・最近鼓膜安売りされてるよな

・叫ぶ人が多いからな

・もっと耳に優しい配信を!!

・そーだそーだー


「なんかデモ起こってる…」

「鼓膜に優しい?うるさ〜〜いっ!!じゃあまず私に優しくしなさい!自分が出来ないことを他人に押し付けるなんて最低!!」


・はぁ〜?

・出来るが?お前ら見せてやれ!!

・応っっっっ!!!!!

・葵ちゃん可愛いねぇ

・葵ちゃん天才

・体調に気をつけなさいよ。無理しないでね

・またオカンおる…

・あぁん?体調に気をつけろやゴルァ!!お前が風邪引くと悲しむ人間が沢山おるやろがゴルァ!

・お前語尾ゴルァしかないんかゴルァ?

・感染った…


「え、優しくされたらそれはそれで気持ち悪い……ちょっと距離取るね。」

「お前ってひどい奴だな」

「そんなこと奏斗なら知ってるでしょ?」

「うん」

「否定しろや」


突然始まったプロレスに奏斗は頭を抱える。

奏斗の過去について、苦しんでいるのか呆けているのか、それとも泣いているのか。コメントは始まる前より少なくなっていた。


・終わってすぐ漫才すんな…

・奏斗の話であった通り昔から仲良いんだな

・羨ましい…でも過去が重ぉい…

・目の前で母親が死んで父親は2人を逃がすために残ってほぼ生還は絶望…苦しい〜…

・てか葵ちゃんダンジョンの奇病の被害者だったんやな…

・体がぐちゃぐちゃって…相当な痛みやで…


「あ、病気の話?私は別に気にしてないから、今まで通りに接してね。さっきみたいに優しくされると…鳥肌が…」


・草

・気にしてないならこっちもそうする

・鳥肌www

・心配してるのに…


「あ、そうだ。ここまででなんか質問あったら答えるぞ〜」

「皆コメント出来る?泣いてる人はチーンってして頑張って泣きやんで〜」


・質問タイムきちゃ

・奏斗って子供の時から強くなってるの?

・今は汚部屋なん?

・【佳奈チャンネル】はいっ!この間のコラボで言ってた心当たりって奏斗が覚醒したところのことですか!!

・あぁなんか言ってたな

・あ〜確かに!!頭に流れ込んでくるとかなんとか


「お〜いっぱい来てるね〜」

「子供の時から強くなってるの?攻撃的な意味ではあんまりかもしれないけど経験的な意味では強くなってる…はずだぞ。」

「なにそれ〜自信ないの?」

「強くなってるぞ!って言って負けたら恥ずかしいから…」

「私達が負けるとかイコール死だから不様は知らずに死ねるよ!」

「確かにそうだ。じゃあ強くなってる」

「チョロ」

「はぁ?」


とりあえず葵にチョップをしておく。


・奏斗で強くなってなかったら俺達って…

・ミジンコ以外だな…

・強いって自信を持ってくれ

・草

・負ける=死なの怖すぎw

・確かにこのレベルだとどっちかが死ぬまで続くなw

・チョロ奏


「はぁ…次行くか…今は汚部屋?今も昔も"俺は"綺麗な部屋だよ。」

「綺麗って言うか何もないよね。強いて言えば本が大量にある」

「本の整備のためにちゃんと掃除してるからな…」

「なんであの親からこの子が産まれてきたんだろうね…」

「一緒の謎だな…」


・汚部屋じゃなかった

・今見せれるの?

・本の整備大変だよな…

・埃掃除意外と大変なんよな〜

・草

・ほんとになんでこの子が産まれてきたんだw

・DNA弄られたんか?

・↑エイリアンかよ

・汚部屋の方が稀なんですけどね…


奏斗にDNAを弄られたエイリアン説が出てきたところで話を切る。


「俺はエイリアンじゃない。はい次…お、佳奈が質問してくれてるこの間の心当たりってさっきの話に出てきたやつなのか?まあそうだな〜」

「昔から言ってるけど、頭に流れ込んでくるってどういうこと?」

「ん〜なんて言うんだろ…俺の場合は頭に次の取るべき行動が見える感じ?数秒先が説明付きで分かる未来視みたいな感じ。」

「へぇ〜…ちなみに佳奈ちゃんのはどういう感じか分かる?」

「この間の話を聞いた感じだと頭に説明付きの呪文と詠唱が出てくる感じかな?多分ゲームのスキルみたいな感じで、唱えるのは自分でしないといけない魔法のリストがあるみたいな?語彙力無くてすまんな」

「う〜ん分かったような分からないような…」

「どうせ何人かしか居ないから気にしないで良いよ」

「……そうしとこ。気になって夜しか眠れなくなりそうだもん」

「健康的だな」


・お、佳奈ちゃんの話題きたー

・あ〜言ってたね

・まじ?未来視強…

・強いやつに強い力…神様は2物も3物も与え過ぎだよ…奏斗割と顔は良いし…

・あ〜なるほど。完全に理解した(してない)

・ゲームで考えると分かりやすいな。使える魔法の中から選んで使ってるのか

・葵ちゃん…

・理解はしなくてもいい感じあるよな

・解明はしたいけどな

・他に同じような人とか居るのか?

・夜しか眠れないw

・健康的ダナー


「さてさて、休憩も終わったことだし、次の話題行くぞ〜」

「次は〜…何か話す?」

「何、というと?」

「私の過去話すか奏斗がダンジョン潰した話するかってこと」

「あ〜…視聴者に聞けば良いんじゃね?アンケート機能あったろ」

「お〜!それだぁ!よし皆、何が良いかアンケート答えて!」


─1分後


「よーし確認するよっ!」


─〈アンケート結果〉──────────

葵の過去話 51%

奏斗のダンジョン制圧話 46%

奏斗の黒歴史公開 3%

────────────────────


「こんな感じとなりました〜」

「ちょぉぉぉぉぉい待て!」

「…何?」

「一番下のおかしいよな?!なんでこんなの入ってるの?!てか3%って誰だよ入れたやつ!!」

「…何が?」

「え?これおかしいの俺じゃないよな?実は俺にしか見えないとか無いよな?」

「…………ふふ」

「おいこら笑い堪えてんじゃねぇよ。」

「てことで次は私の話〜」

「流すな流すな」

「さっそく語って行きましょ〜!ま、ほとんど奏斗と同じだから、魔物が出た後から行きま〜す。」

「…はい。そういうことなんで、じゃあ始めて行きますよ…」


・奏斗…強く生きろ

・こう言うところで不憫なの好き

・葵ちゃんのイタズラだぞ?喜べよ

・↑やばいやつも居ますと

・でも実際葵ちゃんみたいな子にイタズラされたら嬉しいだろ?

・否定はせん

・【佳奈チャンネル】わかる

・それな

・佳奈ちゃん…


コメント欄が奏斗の不憫さに同情する中、次の話題。葵の過去についての話が始まる。


「あれはねぇ〜…」



────────────────────

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

最強の俺達は伝説配信道を進む〜人気配信者の女の子助けたらバズりまくった件〜 ゆーれい @unknown0325

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ