女神の事務所 (単話予定)

ぐうちゃん

中間管理職な女神様

「ここは…どこだ」


 男は神々しく光る自分の周囲を見渡す


「ここは異世界と現世の狭間。貴方は先ほどトラックに跳ねられ死亡しました」


 テンプレのような会話が幾度か続く。


「それでは魔王を倒してきてください、あなたの第二の人生に幸あれ」


 男は光に包まれ異世界に転移していく


「うーんやっと今日のノルマ終わった~」


 女神が背を伸ばしていると小さな天使が恐る恐る尋ねる


「すみませんさっき送った人の書類が上に提出し忘れてたようでしてチートスキルが実装されてません」


「な、なんですっとぇ!?」


「すみませーん」


 問題が発覚すると同時に眼鏡を付けた天使が再び尋ねる


「ずびばぜん(ニートの異世界送り10人セット)の発注数が10のはずが100

 発注してしまいましたぁ」


「嘘でしょー!?」


「とりあえず、発注した分だけ適当なスキル持たせて適当な異世界送るかぁ」


「天使ちゃん、ここにいないで早くさっき送った人の書類送ってきなさい」


「女神様それが今日天界冥界合同ゴルフで上の人達全員いません」


「そうだったぁ~それじゃあ何もできないじゃない」


「女神の恵み後付け付与キャンペーンも終わってるし、いいわ明日私が責任もって持っていくわ」


「女神様あぁあ?」


 電話を持ってきた天使は困りながら電話越しに謝りながら尋ねる


「また問題事ぉ?」


「異世界管理してる神様から素行不良のクレームです!」


「変わって! お世話になってます、女神です。はい、はい大変申し訳ございませんでした。こちらも今後は念入りに精査を重ねたいと思います。」


「クレーム事態は解決したけどこれじゃ適当なニート1000人を異世界送りにできない…もう嫌だこの仕事ぉ」


 女神様は今日も大変です


 ~仕入れ元~


「なぁさっき(ニートの異世界送り10人セット)100発注来たけど…どうするよw」


 女神が管理する所とは別場所で陽キャ的な天使が話していた。


「とりあえず転移なりトラックで轢くなりして対処するしかないだろ」んじゃとりあえず500人ぐらい轢いてくるわ」


「おし行ってこい事故るなよーw」


 陽キャ天使達の眼にハイライトは一切光っていなかった

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