家族ノカタチ
幼少期に褒められた記憶が無い
口から出るのは怠惰と怒りのみ
生きる希望すら無く 死を望む言葉を吐く
助けて、なんて言えば殴られる
「ねぇ…」
『…ッ』
泣いていたのは姉貴だった
兄「和葉っ!」
姉「和樹…」
2人は支え合って生きていた
それじゃあ俺は?
誰もそばに居ない
居たとしても離れていくばかり
ねぇ 姉貴、兄貴 俺も混ぜてよ
俺ばっかり独りじゃ 苦しいよ
頭に何度も掠めた 想い
父「酒がねぇ」
母「知らないわよ」
父「早く持ってこいよ グズ女」
母「はあ!?」
下から聞こえるのは怒号ばかり
家族の団欒なんて夢のまた夢
生きた心地がまるでしない
父親、母親なんて呼びたくないほど
アイツらには嫌気が差していた
母「成績は?」
兄「これです…」
出されたのは495点という数字
姉が言うには500点満点中との事
俺は密かに凄いと思っていた
母「なんで満点じゃないのよ!!」
母が怒る 椅子が蹴っ飛ばされる
テストが宙を舞う 兄が肩を竦める
兄「ごめんなさい…」
母「謝って済んだらこんな事はしないわ!」
兄を蹴っ飛ばす母
それを見ている事しか出来ない姉と俺
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
頭に浮かんだのは謝罪だけ
助けようものなら殺されるかもしれない
それこそ、兄貴も姉貴も
だから 見てるだけ
オカシナ家族デショ?
赤子は血を舐め孤独を知る 琥珀糖_白狐 @kohakuto_1925
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