第6話 金持ちは気軽に

「いやー65歳超えてもこうして家族と一緒にいれるのはいいなぁ」

安楽死の法律ができても金があれば事実を隠蔽してすぐに死なずに済む、金はなんでも解決してくれる。

今までもそうだ、同じ金を持った者たちは事故を起こしても不祥事を犯しても隠蔽して生きている。

『貴方様からのご支援で我施設は成り立っております』

「そうだろう」

『こんな時にはなんですが、我施設でも新しい安楽死カプセルを導入したく…』

「それは俺が決めることだ、貴様らが好き勝手やるな!まだカプセルはあるんだろ?使えるのだろ?」

『ええ、ですが数がたらず。すぐに対処できる新カプセルを使いたく』

「黙れ!そんなのいらんだろ!安楽死じゃなくとも窒息でもさせて海に捨ててこい!海はなんでも隠してくれるんだ。隠せるんだったら隠せ」

『ですが、それは国からは禁止だと』

「そんなのバレなければいい、俺の言うことが聞かないのなら金の契約を白紙にするぞ」

『…‥わかりました』

「ふっ、これで話は終わりだ。あとのことは任せたぞ弱者」

俺の命令でこいつらは職を得て金ももらえる、それで経済を回しておけ貧乏人。







『おじいちゃん!!』

「おお、よく来たな。こんな山奥遠かっただろ?」

『まぁ仕方がないだろ父さん、バレないようにするためなんだから』

「あと少しで小学校が始まるのか、買ってあげたランドセルは気に入ったか?」

『うん!キラキラしててかわいいよ!!』

「そうかそうか」

(電話が鳴る音)プルルルル

「すこし電話をしてくる」



場室に移動し秘書からの電話をとる。

「なんだ今家族と休暇をとっていると言っただろ」

[そんなことをしてる場合じゃありません社長!!テレビ!テレビ見てください!!賄賂を渡していたことや違法行為をしていたことが全国に放送されているんです!!]

急いでテレビをつけると昨日話をした職員がニュース番組でタレコミをしていた。

賄賂を渡されて杜撰な対応をしていたこと、禁止されていることは私が法律違反をしていることも何もかもがニュースで放送されていた。

『なぜ……なぜ…』

「父さん!警察や施設職員が来たけど何をしたんだ!」

『俺は…』






[ニュースをお伝えします、大手企業の社長の賄賂問題や法律違反などをした大鷹元社長についてです]

「そういえばこの人65歳超えてるらしいよ」

「え?そうなの?!てかなんで元社長とか言われてるの?容疑者じゃないの?」

「あれだろ?何年か前にもいた上級国民だよ」

「こいつの子供の会社で働いてるけど態度も悪いよ」

「この人のお孫様可哀想に、小学校通えなくなって…」

「こいつの奥さんってファッション関連でパクリ騒動あった人だよ」

「上級国民のガキやその家族はろくな奴いないな」


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65歳で安楽死しないといけない法律が日本にできた日 黒蛾骸彦 @Kurogakarahiko0326

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