龍のイタチ。

龍ノ如く

第1話「教室に落ちた穴―異世界の住人と出会う」

彼の感覚は間違いではなかった。街の窓の外に見える景色は、彼が今まで見てきた景色とはかなり違い、不自然な雰囲気漂う。

彼の感覚は、このような異変に敏感なのだ。

彼は疑問に思った。

この世界がどこなのか。彼が今まで居た世界とも、違う景色。

しかも不安を覚えるこの世界。そしてふと気付く、学校がいつも通りのざわつきもない、いつもと不思議なくらいに静まり返っていたのである。

窓の外をじっと見る男の高校生の「ひさひ」は、授業を待っていた。が、窓の外の景色に不自然なものがある様に感じた。

いつもの街とは明らかに違う、異空間の景色。

同級生の桜木は、いつもひさひと仲がいい。いつもひさひのことを心配している。

「どうして?」ひさひに問う。

「なんでもないや。」

学校でいじめを受けた。そう、いつもの日常。学校の教室の窓に寄りかかるようにして、机に頭を乗せ、授業を待つ。

いつも通りのこと。

ひさひは、アンジェルのことが知っている。アンジェルの愛と友達である。このごく普通の現代世界の教室にいて、愛は「ほら。桜子って」

桜子は一体何者であろうか、ひさひは分からない。これは女の子であろう。自分の同級生でもあろう。この桜子という女の子は、必ず自分の物になれるはず。そして、顔が綺麗で身長も高いであるかな。アンジェルの愛のおかげで自分にいい彼女を紹介してあげる事か。

まあいいか、アンジェルが突然消えてしまった。

街の窓の外に見える景色は、不気味な景色は変わらない。

不自然で奇怪な雰囲気。普通ではあり得ない景色。それではいったい、この世界はどこなのであろう。

彼が今まで居た世界とも、違う景色。

彼は不思議に思い、教室を見回った。が、授業を待ち伏せ、話を囁き合う同級生たちはいなかった。

教室入口、机、教壇付近、どこを探しても、同級生たちの姿はない。

教室に落ちた穴―美女の世界の住人に育てられる!?

そしてあれは、なんの魔物であるかな。所謂イタチであるかな。強そう。

そうすると、ひさひはよく考えた。やはり自分は、力の差を超え、龍のパートナーになる方がいいと。この異世界は面白そう。

エルフもいるかな。

エルフ、魔導師、アンジェル、魅魔ともいるはず。が、ひさひはやはり戸惑いながら、異世界の景色へ眺める。

イタチと友情を育むつもり!そして、サクラコって何者であろうかな。あのところには、10人ほどの美女たちは楽しく話しているよう。この異世界の美女たちは、普通の女子高校生たちと大きな違いがない。

ひさひでも、美女たちと絡むから。

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