第19話 『クソだった異世界と良かった異世界の話』@鬼灯

【雑談画面】


『どうも皆さんお揃いで、んじゃ今日は告知してた通り異世界の話をしたろかな思います』


・待ってた

・志望するか悩んでるんだよ今

・どんな所なんやろね

・クソだぞぶっちゃけ


どうも皆さん、僕はあれから状況も分からぬまま家に帰って配信を立てています


混乱を皆に察されないように頑張っていきたい所存なり

プライベートと仕事は分けなきゃだからね


『じゃあ早速1番クソだった異世界の話でもしていこうかな』


『1番クソだった異世界はねぇアラナキって異世界だね。聞いたことある人いるかな?まぁ居ないか同じ世界が救済対象に選ばれるってことは前任がしくじって死んだってことだしね』


・やっぱ異世界救済死亡率高くね?


『あぁー今コメントあったけどねぇそうなんだよ驚く程死亡率高いのよあのクソ職場』


『なんでかって言うとまず送られる異世界は完全にランダムで事前情報一切無し。適合率が高くないと所謂チートスキルも得れないしまず何救済したら帰れるのか分からないしでクソって言葉だけでは生ぬるいぐらいクソ職場だから目指すのは辞めた方がいいかも』


・救済対象分からないの終わってない?

・報連相知らないのか上司たちは


『知らないんじゃないかな?人間なんて興味無さそうだったしあのゴミ』


『まぁ話を戻してアラナキが何で1番クソだったかって言うと救済難易度と環境の劣悪さだね』


『まず環境。ゴミです。異常気象が毎日のように起き寝てたら魔物に襲われるし飯は美味しくないし人の性根も腐ってる』


『奴らは過酷な環境に適合しちまった哀れなカス共なんだよ。飯食ってたら強盗に襲われるのなんて日常だったからなぁ』


・世紀末で笑う

・異常気象が異常じゃない世界とか行きたくねぇ…


『まぁそんなクソな世界で救済対象探して10年くらい彷徨ってたら救済対象が神格って判明したんだよねぇー』


・神格ってどんなんなん?

・え、今サラッと10年って言った?


『大体救済対象になるのって一定以上の力持ってて世界に害をなすレベルの奴らなんよ。その中で一番下が魔物、次が亜神、最後が神格みたいな感じで1個位変われば100倍くらい強さが変わるんだよね』


『でそんな神格が救済対象ってもんで久しぶりに死を覚悟しちゃったよね』


・亜神までは死を覚悟しないのやば

・その世界のためにそこまでする必要ある?


『まぁ救済しないと帰れないし…普通に帰れるなら救いたかねぇよあんな世界』


『まぁそっから色々あって神格ぶっ飛ばして帰ってきたってワケよ。その後すぐ別のとこ行かされたけど』


・聞きたいのそこなんだけど

・何があったら神ぶっ飛ばせるようになるんだよ


『強さの秘訣かい?色んなものを取り込むことだね』


・色んなもの?


『そう、龍の心臓とか吸血鬼の血とかゾンビの肉とかそんなん。体が適応してくれたら強くなれるよ』


・無理だろ

・えっ取り込んだのそいつら


『まぁ取り込まなかったら勝てなかったからね。必要な犠牲だったよ』


『じゃあ次は1番良かった異世界の話をしようかな』


『その異世界はハコブネって名前の異世界だったんだけどとにかく環境に恵まれてたね』


『召喚した王様らも良い人で別で勇者も居て、飯も美味しい無理な訓練させないカウンセリングがあるみたいに至れり尽くせりだったね』


・さっきの聞いた後だと落差がすごいな

・高低差で風邪引きそう


『救済対象も亜神レベルの魔王だったから勇者と協力して割と安全に勝てたしね』


『そう勇者…懐かしいなぁ…アーサーだっけか名前。まさに勇者な男だったな、悪をくじき正義を助け世のため人のため奔走する…生半可な気持ちじゃねぇ』


『いつもあいつは言ってたよ…俺は勇者だから1人でも多くの人間を救うんだって。かっけぇなって思ったよ。俺が失った善性ってもんを全部持ってた』


・まさにな勇者だな

・理想吐くだけなら簡単だけどそれ実行してんのかその人


『あぁなのに…アイツらは…アイツを…』


・流れ変わったな


『アーサーには将来を誓った女がいた。確か名前はアリシアだったか…まぁなんでもいいかあんな女。とりあえずまぁそんな女がいたんだ。そいつとアーサーと俺ともう1人ダビデって言う戦士が居る4人パーティで魔王討伐に向かったんだ』


・もう分かったんだけど結末


『楽しかったなぁ旅。辛いことも沢山あって、仲違いしそうな時もあったけど全部一緒に乗り越えたよなぁ…』


『そう思ってたのにアイツらはアーサーを裏切ったんだ。途中にある街によって俺たちは英気を養っていたんだが何だか街に出たダビデとアリシアが帰ってこなかったんだ』


『何か事件に巻き込まれたんじゃないかと思って焦って探したさ。そうしたら見つけちまったんだ、腕組んでキスし合ってるアイツらを。幻だって思いたかったそんな事ないって信じたかった』


『でも何処まで行ってもその幻覚が晴れることはなくて、代わりにゴミみたいな言葉が耳に流れ込んできた』


・辛い辛い辛い

・悲しみの感情と怒りの感情伝わりすぎて怖い


『「こんな事してたらアーサーにバレちまうんじゃないか?聖女様」

「あんな男にバレた所でどうでもいいですよダビデ様♡」

そんな言葉が耳に侵食してくる』


『俺は旅を通して色々な話をアーサーとしてきた。アイツが正義の心掲げながらも悩んでいた事を知っているしアリシアのために何かしたいなんて言ってたことも知ってる』


『その想いを踏み躙られたのがどうしても許せなかった。聞いたことあるけど体の関係あったらしいんだよアーサーとアリシア』


『1度まぐわったら責任取れよクソが』


・それはそう

・責任取るの大事


『あぁだから…俺は…あの時…助けを求めていたアイツらを…魔王に…』


・え…?


『あぁ…こびりつくなぁ………断末魔が』


【この配信は終了しました】


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カァッ(ぶっちゃけ書くこと尽きたけど先輩との1日ぐらいは書きたい)

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ブラックな職場に務める一般社畜(?)さん、仕事を辞めてVTuberになる 中田の刀な鷹 @Tanaka_kanata_takana

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