真美子の本音!

崔 梨遙(再)

1話完結:1100字

 知人の真美子から依頼された合コン、女性陣から“お金が無いから、男性陣に払ってほしい”と男性陣に事前に言っていたのに、終始割り勘にされてしまい、真美子が不機嫌になってしまったということがあったが(別作品)、その合コンの少し前にも、僕は真美子から合コンのセッティングを依頼されてセッティングをしたことがある。


 中小企業の社長と部下達。4対4だったと思う。この合コンは良かったらしい。相変わらず僕は出席しなかったが、女性陣がかわいかったとのことだった。男性陣の満足度は高かったらしい。合コンにかかった費用は、社長が全部支払ったとのこと。女性陣からも好評な合コンだった。


 ちなみに、太っている真美子は社長にアプローチしたらしいが、社長は太っている女性は好みのタイプではなかった。余談だが、真美子は顔も平均以下だろう。真美子はビジュアルに恵まれていない残念な肉食女性だった。Fカップを自慢するが、胸と同じくらいお腹が出ていた。真美子以外の3人がキレイだったらしい。


 社長から、報告の電話があった。


「おお、崔か、合コンは盛り上がったぞ! 真美子ちゃん以外は美人やったからな」

「あ、そうなんですか、それなら良かったです」

「でも、合コンとか紹介って、自分より不細工な人間を連れてくるのに、真美子ちゃんは自分よりもキレイな女性陣を連れてきたからビックリしたわ。真美子ちゃんって、もしかしてすごく性格のいい娘(こ)なんとちゃうか?」


 そして、真美子からも報告があった。


「おお、さっき社長から連絡あったわ。なんか、盛り上がったらしいなぁ」

「別に盛り上がってませんよ。私、退屈でしたもん」


 それは、男性陣があまり真美子と話さなかったということか? それで真美子はおもしろくなかったのか? でも、会話は……そうなっても仕方がないだろう。もしくは、社長に対するアプローチが不発で不機嫌だったのか? わからない。


「女性陣、まあまあキレイな娘が来たらしいやんか」

「ああ、あの娘達なぁ、まあ、あの娘達も私くらいキレイやったらええんやけど」


“あの娘達も私くらいキレイやったらええんやけど?”


 ようやくわかった。真美子は、自分よりもキレイな娘を自分よりもブサイクだと思っていたのだ。やっぱり、合コンには自分より劣るメンバーで挑んでいたのだ。真美子にしてみれば、メンバーの中で1番キレイなのは自分。そういうことだ。真美子は、特に性格のいい娘ではなかったのだ。



 全てが明らかになり、僕は開いた口が塞がらなかった。







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