第4話 兄レズリー
―今日の朝、私は久しぶりに前世の夢を見た。
転生前の私は、3人姉弟だった。弟が二人いてみんな仲が良かった。
喧嘩することもあったけど、仲直りをしないで次の日になる、なんてことはなかった。
長女で育ったが、両親は私のことを気にかけてか、世話全てを私に任せることは極力しなかった。共働きではあったため、大体のことは私がしていたけど、それでも何かと気を使ってくれていた。
弟たちは一人はツンデレ、もうひとりはデレデレって感じで、毎日楽しかった。
どんなときでも助け合える姉弟だった。
…あれからどうしているんだろうか。私が死んでしまってから家族はどうしているのか…
今になっては知る由もない。
…
「えぇっ!あの家族で実の兄妹なのはレズリーとコレットちゃんだけぇ!?」
その日の午後、兄のレズリーの部屋にて
私は驚愕していた。
うるさいな…という顔のレズリーをよそに私はかなり困惑していた。
え、だって結構人数多かったやん。
なのに血が完全につながってるのはうち入れて3人だけぇ!?
『…本当に〝リボーン〟なんだな…お前。』
「あ、そうそう。その〝リボーン〟ってなんなの?サーシャは知ってたみたいだけど」
『…今から話す。』
『…っとその前にこちら。レズリー様と元シーラ様の大好きなハニーレモンティーです。』
「ちょっとハルカ、元が余計だよ」
『何言ってるんです、今のシーラ様は嫌いかもしれないでしょう』
ハルカ―青夏は私と同じ転生者、だけど時期的にハルカのほうが転生者としても、年齢的にも先輩らしい。
青夏って書いてハルカと読むなんて珍しいな。
ちなみに転生者同士は、なにかしらの勘でお互い分かるらしい。
ここもお互いすぐ分かった。明らかに日本名だしね。
「…うんま。何杯でもいけそうこれ。」
ちなみにお世辞ではない。ガチで美味だ。
日本で飲んでいた紅茶よりもガチの紅茶って感じで美味しい。
さすが貴族ってかんじだなぁ…。
「にしてもこの紅茶、レズリーと同じ目の色しててキレイだね」
『ぶっ!…きっ、きれいって…』
「…まじかよ、シーラってそういうことも言ったことないのか」
レズリーはなんていうか…ピュアだな。
兄に関して昨日今日でわかったのは、かなり勉強熱心だということ。
筋肉がかなりはっきり浮き出ていることからするとスポーツとかもできる方なんだろう。
レズリーの目の色はキレイなはちみつ色をしている。
ミルクティーアッシュの髪を持つ、かなりの美貌。
…私の母さんは全体的に色素が薄かったんだろうな。
父さんのほうが色素が濃いんだろう、うちと実の兄妹たちは他の兄妹よりも色素が薄い気がする。
…ちなみにさっきからこんなに髪色とやらに詳しいのは、私が専門の美容学校に通っていたからだ。
目の色も髪にあう色を調べていたことがあったからそこはかなり詳しいと思う。
懐かしいなぁ。
ちなみにハルカはサーシャと同じレッドブラウンの髪を持つ。
この世界では多い髪色だとか。
ハルカはキャメル色の目、サーシャはシナモン色の目だ。
『…今のお前はお母様とよく似ているな。』
「母さんと?どんな人だったの?」
『…あとで教えるよ。その前に〝リボーン〟について聞きたいんだろ。』
それからレズリーの長話が始まった…。
異世界転生先の王国の第二王女に転生してもうたわ 夜神 @Yagami_Ray
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