夏をテーマにした作品。今も見る風景なのに懐かしさを感じるのは何故だろうか?夏の風景というのは少年時代を思い出させ、私達を在りし日の青春へといざなうのかもしれない。
作者の街巡りシリーズ。今回は植物を中心とした連作です。植物の一本一本は小さく、街に彩りを添えますが・・・句の途中でスケールアップし、より大きなイメージへと収斂していきます。大合戦、メガロポリス、異国の空、地球など・・人も植物も、その構成要素に過ぎないものの、確かな存在感を示しています。大と小、組み合わせの妙。いつも通りに見えてきっちりとテーマを捻ってくる、作者の工夫に感嘆します。