音色の森と少女の夢

むらまさ

第1話   音色の森

龍輝「なあ、広翔この前言ってた音色の森に行こうぜ」


広翔「その話は断っただろ」


教室の窓越しに外の雨を見ながら、幼いころから一緒にいる龍輝の

話を聞いていた


龍「なんでだよ、この辺に住んでるなら一回は行ってみたいと思うだろ」


広「俺は思わないけど」


龍「広翔って音楽とか好きじゃなかったっけ?」


広「好きだけど」


龍「じゃあ行こう!」


広「無理だね」


龍輝は悔しそうにしていた。


音色の森は夏から秋に色々な虫の鳴き声が合わさって

良い音色になるからそう呼ばれている。


この辺に住んでる人以外にもよそのところから

虫の鳴き声を聴きに来る人だっている。


俺だって、何回か音色の森に足を運んでいる。


だけど音色の森には二種類あって昼と夜で違うんだ


昼は綺麗な虫の鳴き声なんだけど、夜は人の悲鳴が聞こえるらしい。


龍輝が誘ってきたのは夜の時で前にも「行かない?」って

言ってきて断った。


怖いのは嫌ではないけれど何だか変なことが起こりそうで行きたくなかった。


それと昼の時に虫の鳴き声を聴きに行ったが良いとは思わなかった。

逆に俺には何かを喋っている様に聞こえた。


広「あと龍輝、誘ってくるときに「夜」って言ってくれよ」


龍「ごめんて、でも一回は行きたいと思ってるんだ」


広「それなら一人で行けよ」


龍「一人はさすがに怖い」


広「じゃあ、行くな」


龍「俺の気持ち聞いてた?!」


広「聞いてなかったかも」


龍「ひどい幼馴染だ」


広「でも、本当に人の悲鳴なんて聞こえるのか?」


龍「わからない、他のクラスの奴から行った時の話を聞いたら

  悲鳴なんて聞こえなかったらしい」


広「じゃあ、聞こえなかったってことでいいんじゃないか?」


龍「だから、それを確かめに行くんだよ!」


そんな勢いおく聞くなよと思ってしまった


悲鳴が聞こえないということは変な予感はただの思い過ごしなのかも知れない。


夜の音色の森自体は少し気になっているし行ってみるのもありだな。


広「わかったよ、自分も気になっていたし一緒に行こう」


龍「本当か!なら今週の土曜日で良いか?」


広「良いよ、その日の夜は空けておくよ」


龍「本当にありがとう!時間はまた連絡するよ」


龍輝は嬉しそうに自分の席に戻っていった。


そういえば今週が終わったら夏休みに入るのか。


自分は部活もしてないし、家でずっとだらだらしてようかな

と普段通りに過ごしていたらあっという間に金曜日になっていた


学校も終わって、家に帰りいつも通りの夜を過ごしたら


龍輝から連絡があり「明日は夜の九時に俺の家集合な」と書かれていたので

okですと書かれたスタンプを返した


明日は夜まで家でだらだらするかと考えて自分が好きなゲームをプレイを

してからベットに入った


スマホを見ていたら眠気が襲ってきてスマホを頭の横に置き

目を閉じ眠りに入った。


夢の中で心地の良い声色が聴こえてくる。


夢だと分かっているが意識が夢だと思わないくらいはっきりしていた。


声色の正体は一人の少女が歌っている声で俺が知らない歌だった。


歌っている歌詞から昔に作られた感じの歌で懐かしいと思うような曲だった


好奇心でその少女にかけようとしたとき


今まで白色だった周りの景色が真っ暗に変わり

それまで美しいと思っていた声は苦しさと怒りが混ざったような

叫びの声になっていた


俺は恐怖で飛び起きた


夢で見た少女は何者だったんだろう

それであの曲もどっかで聞いたことがあったと思った


これ以上考えるのはやめておこう


体中は汗でびちょびちょになっていて俺は夏休み最悪のスタートだと思った











あとがき


読んでいただきありがとうございます!

感想などはコメントしてくださると嬉しいです!

十話以内の完結を目標にしています!

こういう物語を書くのは初めてなので

がんばって投稿していきたいです!

これからもよろしくお願いします☆*: .。. o(≧▽≦)o .。.:*☆




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音色の森と少女の夢 むらまさ @muramasa0204

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