キャラメル・ビター・ポップコーン
卯月ななし
キャラメル・ビター・ポップコーン
映画館。
それは静寂を絵に描いた様な場所だ。原則として大声NG、携帯電話での会話もNG、咀嚼音も必要最低限で――まぁ要は、映画は静かに楽しむのが当たり前なのだ。
「……ぐ、づ。うぅああああああああああ!」
「……うるさい。」
だが、この時間帯は幾ら騒ごうが問題は無い。何故ならば、今この映画館は俺の独壇場だからだ。大声張り上げて叫んでも、走り回っても誰も注意しない。
「嫌ぁぁぁぁぁ!ねえ、怖い怖い怖い!」
「……だからうるさいって。」
シネマフィルムズ。そこで俺は働いている。個人経営の古い映画館で、放映するのは大概古いミュージカルかB級のホラー映画。1日に来る客の数は10人前後。従業員は俺含め3人程度。現在時刻、金曜午後21:00頃。この時間、この映画館は俺の物だ。
「ねぇ無理、無理無理無理無理!絶対来るって、だぁぁぁぁぁ怖いぃ!」
今はホラー映画が放映されている。俺の隣の席に座って馬鹿みたいに騒ぐこの人は「ホラー映画不適合者」という肩書を持っている癖に、毎週金曜日に俺とホラー映画を観るためここへ足を運ぶ変な奴で、びっくりするぐらい面白い。
――
「あーそうそう
「はい?」
バイトを始めて大体3年ぐらいのとある日。俺はこの映画館の館長である
「君が必ずシフトに入れる日で、必ず映画館に居る時間帯はいつかな?」
「はぁ……えっと。金曜の午後からずっとですね。」
「へぇえ。そうか……、じゃあそうだね。金曜の20:00から日付が変わるまでは、ここの映画館は君の物にしてくれて構わないよ。」
「……え?」
それはあまりにも突然で、青天の霹靂と言うか、寝耳に水と言うか、俺にとってそれぐらいに驚きだった。まぁそんなこんなで、金曜の夜の映画館は俺の独壇場になったのだ。初めはただ、映画館にあった適当な映画を流し見していたのだが、1か月ほど経ってから好きなジャンルのDVDを借りてはひたすらに観る、というのを繰り返していた。本当にただひたすら、レンタル店のホラー映画を片っ端から見まくった。
正直飽きていた。ホラー映画を観続けることに、ではない。――1人で映画を観ることに、だ。
1人で映画を観る、という行為は結構に疲れるのだ。映画を観ていても、俺は何処か物凄く客観的に見る癖があった。所詮は作り物だと理解したうえで観てしまっている、というのだろうか。没頭ができないために、鑑賞中は常に頭の中に雑念が渦巻いている。色々なことを深く考えながら、頭の悪そうなホラー映画を観るというのは単純そうに見えて物凄く疲れてしまう。それをずっと、4時間ずっと。週1のペースで。かといって、俺の独壇場と化している映画館を放置しておくのは惜しい。――その時期はそれについて延々と葛藤していた自分が居た。
「こんばんはー。あれ、開いてますか?」
金曜、夜21:00。いつもなら映画館を閉め、1人でホラー映画を観漁っているはずだ。だがまぁ例によって葛藤していたために、カウンターでただボケーっとしていると、本当に珍しい事に客がやってきたのだ。昼間でも10人来るか来ないかぐらいの映画館。夜に誰かが訪れるだなんて本当に珍しいもんだから硬直してしまう。
「あい、てますよ?」
「おぉ、そりゃ良かった。――急に映画見たくなったんですけど、何処の映画館も今日は閉まるの速くて。」
赤茶色で肩に着く位の明るい髪。両耳に開いた銀色の丸ピアス。左側にある笑い黒子。少し切れ長の目。高めの背丈。丈の短いジャケットに、足の長さが際立つダメージジーンズ。――俺の頭の中にその人の特徴が1つずつ流れ込んでくる。少し遅れて、俺は口を開いた。
「今お客さん1人なんで、何でも好きなの良いですよ。」
「え!なんて贅沢な。」
楽しそうに、物凄く明るい笑顔になるその人。俺は驚きながらも微笑み返した。
「どんなのが好きですかね。」
「んー、ホラー映画。とか?――私、映画大好きなんですけど、そういうのからっきし駄目で。克服したいなぁって思いまして。」
克服。ホラー映画を。俺は思わず笑ってしまった。
「怖いなら無理すること無いんじゃないですか?」
「いやぁ、そういう訳にもいかなくってですね……。」
ほんの少し、その人の顔が曇る。俺は拙いと思って、カウンター下の物入れから今日見る予定のDVDを出して見せた。その人はそれを見て少し、いやかなりひるんだが俺に笑いかけた。
「あの……怖いんだったら俺も一緒に見ますよ。」
「え、良いんですか?」
「はい全然。暇ですし。2人しかいませんし。」
その人は嬉しそうににっこり笑うと綺麗なお辞儀をして見せた。俺はカウンター用のエプロンを脱いで、1つだけポップコーンを用意してスクリーンルームに向かった。
「……いやぁ、怖い。怖かった。」
「喉大丈夫ですか?叫び散らしてましたけど。」
ホラー映画を2、3本見て、日付が変わり、俺とその人は映画感を後にして帰路についていた。奇跡的に家の方向が一緒だったため、怖さで震えるその人に同伴してあげるみたいな形になっている。
「やっぱ苦手だなぁ、ホラー映画。」
「その内ちゃんと見れるようになりますよ。俺も最初はビビり散らしてましたし。」
その人は大きく伸びをしながら息を吸い込んだ。俺は通勤用の自転車を押しながらその人を見る。その人は俺の視線に気づいくと、俺に笑いかけた。
「あ、そういや。」
その人が突然言った。俺は言葉の先を待つ。
「名前、まだ言ってませんでしたね。」
「あぁ、忘れてましたね。そういや。」
歩きながら、その人は自己紹介を始めた。
「えっと――
それから、その人――黒岩さんは俺を見た。俺もゆっくりと話し始める。
「
「めちゃくちゃ綺麗な名前ですね。」
「そうですか?」
女くさい名前だと言われる気がしたが、素直に褒められて嬉しくなった。俺はまだ全然暗い夜空を見ながら笑う。それから少し迷って声を出した。
「黒岩さん。また――来週もあの時間に映画館、来てくれませんか?」
俺は衝動的に今までの話をした。金曜の夜は映画館を好きにできるということ、1人で映画を観るのに飽きていたこと、ホラー映画が好きだということ。
「おぉ、良いんですか?」
思ったよりも軽い返事が返ってきた。黒岩さんは嬉しそうに笑うと、頷いて言う。
「ぜひぜひ。私でよければ全然行きますよ。――克服もしたいですし。」
その日から、週1で俺と黒岩さんのホラー映画鑑賞会が始まった。
黒岩さんをコハクさん、と呼ぶのに大した時間は掛からなかった。それから3回ほどコハクさんが映画館に訪れた時に、名前呼びを強制されたのだ。5回目でやっとタメ口を聞けるようになった。
「みさきー。」
「お、コハクさん。」
今日はまた金曜日。俺がカウンターでウトウトしていた時に、コハクさんが訪れた。
「今日は何観るの?」
「今日はこれ。――これ画面が変わらないまま、登場人物たちの会話だけで進んでくらしいんですよ。」
「何それ。もはや映画じゃないじゃん。」
「ははっ、確かに。」
コハクさんと話すのは楽しい。そのせいで――欲が出ていた。
「あの、コハクさん。」
「んー?」
お気に入りだと言っていたあの丈の短いジャケットのポケットに手を突っ込みながら、俺に微笑みかけるコハクさん。俺はちょっと首を傾げながら笑った。
「今日映画観終わったら、どっかご飯食べにでも行きません?」
「え!行きたい行きたい!」
あぁ……、本当にこの人リアクション凄いよな。こっちが嬉しくなるぐらい、欲しいリアクションをくれる。だからかな、こんなにも楽しいのは。
「あ、そうだー。みさき。」
初対面の時は肩に着く位だったのに、今では肩甲骨辺りまで伸びたあの赤茶色の髪を、コハクさんは1つに手でまとめながら言った。
「明日暇だったりする?」
「へ、明日ですか?」
思わず、俺の口から間抜けな声が出た。それから思考をフルに回転させて結論を絞り出す。
「暇です。1日中暇です。」
そんな早口な俺の答えにコハクさんは笑った。笑いながら2、3度頷く。そして、ぴっ、と人差し指を俺に向けた。その表情は酷く輝いて見える。
「一緒に行きたいところがあるんだよねー。」
ニシシ、という効果音がつきそうな顔でコハクさんは笑った。俺は何となく――この人の笑顔が好きだな、と思ってしまう。屈託のない、裏表のない、淀みのない。そういう澄んだ笑顔が、本当に自然にできるコハクさんが純粋に羨ましい、というか尊敬していた。
「……楽しみにしときますね。」
俺はいつも通りの薄ら笑いをコハクさんに返した。
「あ、みさきー!ごめん、待ってた?」
「いえ、俺が早く来すぎちゃっただけです。」
翌日、土曜日。俺は朝10:00に映画館の前に立っていた。待ち合わせ場所として指定されたのがここだったのだ。手を振りながらコハクさんが小走りで向かってくる。
「……ぅ、ぐ。」
俺の喉から声にならない何かが出た。今日のコハクさんは――いつもと雰囲気がまるで違ったのだ。金曜に映画館を訪れるときのコハクさんは、だいたい黒いタンクトップとダメージジーンズを着ていて、その上にジャケットを羽織っている。靴はサンダルで、赤茶色の髪は無造作に下ろされているのがデフォルトだ。
「どうした?」
……だが、今日のコハクさんはいつもとは真逆の雰囲気を纏っている。白い艶のあるブラウスに、黒いサロペットスカート。耳には花をかたどった小さなピアス。髪は1つにくくって高い位置で留めている。――可愛い。
「いや……その、雰囲気が違ったので。驚いちゃって。」
「え、あそう?……あ、まぁそうか。私大学にはいつもこんな感じで行ってるからさ。」
大人っぽい、と可愛らしい、が共存している。俺はコハクさんのそういう雰囲気に当てられて、自分の心臓がバクバク言ってるのが情けなくて堪らなかった。
「よーし、じゃ行こっか。」
そう言って、コハクさんは俺の手を取った。俺は――硬直する。
「ふ、え、あ、はい。」
コハクさんは楽しそうに笑うと、俺の手を握ったまま走り出した。俺は引きずられるように映画館からの坂を下って走った。
「うおぉ、転ばないでよー?」
映画館から少し離れたところにある駅に2人手を繋いだまま駆け込む。コハクさんは手を放そうとしない。改札を通って、ホームに降りると丁度電車が止まっていた。そのまま電車に乗り込む。そして気付いた。
「あの……、これから何処行くんですか?」
「……はぁっ、はぁっ、えっ?ぐっ、はぁっ。えと、はぁっ。」
意外に体力無いんだなこの人。自分から走っといて。俺はそんなコハクさんを見て笑ってしまう。コハクさんは不服そうな顔をして俺を見上げた。俺はますます笑いが込み上げてきて声を上げて笑った。
「……屈辱っ。」
「はははっ、はぁ、すいませんって。」
それから溜め息をつくと、コハクさんは言った。
「みさきと一緒に観たい映画があるの。」
どことなく、不安そうな声で。
「着いたー。ここ。」
「おぉ……。」
電車で2駅揺られて着いた先は、案の上映画館だった。それも結構こじんまりとした小さな映画館。コハクさんは迷うことなく中に入っていく。俺も後を追って中に入った。
カウンターには誰もおらず、人の気配がまるでしない。
「あの、コハクさん。」
「どうかした?」
「いや、まだチケット買ってないですよ。」
「あぁ、良いんだよ。」
そう言って俺に手招きした。いつの間にかポップコーンを1つ手に持っている。俺はただ着いて行く。奥の方にスクリーンルームが1つあった。コハクさんはその扉を押し開けて入る。スクリーンには何も映っておらず、明かりも普通についていた。――他に客が居ないようだ。俺は癖で真ん中辺りの席に座った。コハクさんは俺の右隣に座る。そして直ぐ、スクリーンルーム内が暗くなり、ブーっという開演合図が鳴った。俺は右手を伸ばして、コハクさんとの間に置かれたポップコーンを掬い上げて食べる。コハクさんも食べ始めた。そして、スクリーンが明るくなる。
映画が始まった。
――そう、思ったのだが。
「……は。」
スクリーンには、今腑抜けた顔でポップコーンを食べている俺とコハクさんが映ったのだ。困惑と心配が入り乱れたような感情になる。訳が分からず、俺はコハクさんを見た。コハクさんは何の気なしにポップコーンを食べ続けている。
「コハクさ……。」
途中で、突然コハクさんが立ち上がった。俺はまた驚いて口をつぐむ。コハクさんは歩き始めて、そのままスクリーンの前に立った。理解の追い付かない俺はただ見守るだけ。
「――さぁて、さて。本日お越しいただき、まっことにありがとうございまーす。」
声高らかにコハクさんは言った。俺はその意味をゆっくりと咀嚼して飲みこんだ。
「本日こうして、ご招待させていただいたのはですね。」
コハクさんはいつも通りの笑顔に、ほんの少しの悪戯心を加えたような顔をした。
「――私の映画を見て貰いたかったからでございます。」
スクリーンには、まだおろおろしている俺が映っている。コハクさんはプロジェクターの光をモロに浴びながら両手を広げて大仰に話し続けた。
「まぁでも、私は映画が作れるほど器用じゃあないからね。」
ゆっくりと広げていた手を降ろし、俺を指さす。
「まぁ昨日の映画みたく、聞いてもらおうかな。」
その時のコハクさんは、物凄く寂しそうな顔をしている様に見えた。
私はね。映画が好きなんだ。
だってさー、あのスクリーンに映される1分1秒が儚い感じがしない?
……イマイチピンと来てないみたいな顔だなぁ。
えっとねぇ、そうだな。
映画って、どれだけ俳優が努力しようと最終的には監督が全部決めるじゃん?
このシーンはカット、このシーンは使う。
俳優がその削られたシーンでどれだけ頑張ったなんかはお構いなし。
まぁ監督の特権だよね。
でも、なんか、それでこその映画なんだよ。
削って、削って、削りまくって。
映画の完成形っていうのは、本当に小さいんだろうね。
削り始める前は恐ろしく大きなものだったのに。
それがすべて、1人の人間の手によって行われている。
――私はそれに憧れてた。
実は、ここだけの話ね。
私、ずっと削られてたの。
色んな人から削られ続けて、今の黒岩コハクになってるの。
昔はもっと私は大きくて、無邪気で、可愛かったんだけど。
「お淑やかにしなさい。」
「コハクって変だよね。」
「もっとちゃんとすればいいのに。」
意味が分からなくてさ。
私は私のまま生きてるだけなのにって。
そんなに変かな。
いやまぁ、確かに嫌なガキだったとは思うよ。
……実際、結構惨い事してたしね。
ん?いや、気にしないで。
というか聞かないで。
で、それでね。
いつかこの削る側の人間になれたら良いのになって思いながら映画を観てたの。
恋愛ものとか、アクションとか、ミュージカルとか。
ホラー以外は何でも観たよ。
いや、本当にビビりだからさ。
でも魔が差したね。
あの日、あの映画館に通りかかった時。
外から君が見えたんだよね。
カウンターで死んだ目してる君が、面白くてさ。
削れそうだなって。
何となく思ったの。
だから、その日はガラにもなくホラー映画なんか観ちゃって。
怖かったなぁアレ。
もう観たくないって思ってる割には、毎週君に会いに行った。
実際、最近まで忘れかけてたんだよ。
それに今も、そういう気は更々ないし。
それ以前に大事になっちゃったんだよ。
君という人間が。
結構君は私の心に巣食うのが上手だったからさ。
泣かせるよ本当。
だからまぁ、そうだね。
そうだね。
「それだけ。」
ゆっくりと時間をかけてコハクさんは話し終えた。俺はただ黙っていた。別に何とも思わない。怒りが込み上げる訳でも、悲しくなる訳でもない。
「ご清聴、どうも。」
そう言って、うやうやしく一礼して見せるコハクさん。俺は――反射的に拍手をしていた。そんな俺を見たコハクさんは目を丸くしたかと思うと、笑った。
「くっ……、ふっ、あははははっ!」
腹の底からの大爆笑。俺はそんなコハクさんの笑顔を、また微笑みながら見つめた。
「あー。もう。ほんと面白い。」
「……コハクさんは、コハクさんです。」
俺はコハクさんを真っすぐ見ながら呟いた。コハクさんは涙を拭いながら驚いた顔をする。
「誰が何と言おうと、俺が一緒に映画を観たいのは、今のコハクさんです。」
たとえ、今こうして削られてできたコハクさんを、コハクさん自身が受け入れられなくても。
「だから――そうやって卑下するのやめて欲しいです。」
たとえ、コハクさんが俺の事を大事に思わなくなっても。
「俺は、そういうコハクさんが良いです。」
「……みさき。」
コハクさんは、スクリーン上でにっこりと笑って手を高く上げた。
「私も、お前が良いや。」
いつもの屈託ない笑顔のコハクさん。俺は手を上げ返した。
笑顔が上手く作れなくなったのは確か高校生ぐらいの時。
俺の笑顔は歪で、よく気味悪がられた。
だからこそ、この人に惹かれるのかもしれない。
自分の事を幸せだと思い込んで、そういう風に振舞っているこの人が面白かった。
あの日、カウンターからも外が見えた。
ふと目が合ったのだ。
コハクさんの目は――淀み切って、死んでいた。
根は不幸。
だが、それを幸せだと信じ込んでいる。
ただただ面白かった。
そんなにも死んだ目の持ち主なのに、こんなにも屈託ない笑顔を振りまけることが。
いや――羨ましかったのかもしれないが。
「今日は何観んの?」
「今日は……久しぶりにガチなホラー映画を。」
「えぇ、鬼。」
「良いじゃないですか。最近B級多かったですし。」
「怖いもんは怖いんだよー。」
また、金曜日。俺とコハクさんは2人で映画を観る。
「まぁ、そろそろ慣れるんじゃないですか?」
「なんか嫌だなぁ。」
隣り合わせの座席に1人分のポップコーンを挟みながら。
キャラメル・ビター・ポップコーン 卯月ななし @Uduki-nanashi
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