第4話

「何がしたいんだ」


 三度目の邂逅はビルの屋上だった。


「地球侵略です」


 男は簡単に言ってのける。何を言ってるんだと声が詰まる。


「なんでこんな方法を取るんだ。こんな残酷な……」

「なにもしてないですよ」


 男は演説でもするかにように手を広げた。


「回路があるんです。子殺しの回路が。僕はそれを刺激しただけ。人間の本来の機能を使っただけです」


 男を捕まえようとするては空を掻いた。男は光になって消えてしまう。


 夜空には星が見えない。都会の明るい空では星の光は見えないのだ。その藍色を見て、俺は落ちていきたいと思った。


『ゆりかご政策が採決されました』

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子殺し回路 おおつ @jurika_otsu

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