『学校』

 翌日彼から留守電があった

ーーおい元気か昨日はごめんな話したい事が有る場所は1番前集合8時で

 昨日言いそびれた事だろうか、とにかく今日は面倒な事にならなければ良いがそんな事を思いながらテレビを点ける

「今日も今日とて【偶像汚染フェイクライフ】が町中で暴れている模様です相変わらず今日も怪物と戦争です終止符はいつうたれるのでしょうか続きまして死者についてーー

 相変わらず戦地から話す人までが近い痛い目見るまでこの距離なのだろうか、そんな事考えながら時間を見る7時確か8時だっただろうかそろそろ支度をしていくとしよう。


「ようこっちだ!」

「今日はなんだ?」

「今日は話が有ってだなここじゃなんだから別の場所に移動しようこっちだ」

 そう言われ彼に付いて行くと廃墟の様な所に来た

「よしこの中にしよう」

「本当にここにするのか?」

「良いから良いから」

 そう言われ中に入ると外見とは裏腹に中は意外と綺麗だった

「これ勝手に入って良いのか?」

「まあ勝手にもの取る訳じゃ無いしこの家の持ち主いなくなったから大丈夫っしょ」

「そんなもんなのか? 一応家も物だけど...」

「借りるだけだって心配するな...お! 椅子があるぞあそこに座ろう」

 そう言って彼は座ったそれに合わせてこちらも座る

「それで話ってのは何だ」

「そうまあ俺って教師じゃん」

「あっそうなのか?」

「やべ言って無かったか」

「まあ初耳だな、で何で能力無い男のお前が?」

「いやだって男性職員募集ってあったから」

「そうか」

「そこで俺やらかしちゃって」

「何を?」

「その~だなうっかり着替えてるところに入っちゃってな」

「最低だなお前」

「わざとじゃ無いんだ」

「本当は?」

「ちょっと覗こうと...って違う! それがあったから俺首にされるんだよ」

「だから代わりに俺が行けと?」

「話分かってくれて助かるよじゃあ...」

「無理だ」

「えっ」

「そんな事言われてもというかほかに先生いるだろ学校だし」

「いやなんかなっても男性職員は直ぐに辞めていくらしいぞ理由はまあ、分かったけど」

「何で教師になった?」

「いやだってさ実質女子高じゃん、可愛い子沢山居るからぐへへへな生活が送れると思ったんだけどね、実際全員可愛かったんだよ、かったんだけどさ僕に皆冷たくて、企みは駄目でしまいには他の奴連れて来いってさ来ないと身包み剝ぐぞって脅されて校長から追い出されちゃってさ頼むよ友達だろいや親友だろ頼むって」

 話を聞いてる限り自業自得すぎないかしかも校長が脅してるしよりによってなんで俺なんだか、聞きたい事は山ほど有るが聞いてたらきりがない

「今の話を聞いてお前の代わりになる奴なんていないだろ」

「いや1日体験でも良いからさあ、ね? ね?」

「じゃあまあそうか1日なら変わるぞその代わりその後は他当たってくれ」

「いやだから頼...えっマジかよ助かるよ! いや本当に無理だと思ったよお前は命の恩人だありがとう持つべきは親友だねそうと決まれば早速電話して行こう!」

「いや1日だけだぞその後は俺関係ないからな!」

「いやいや知ってるよ」

 なんか本当に嫌な予感がする彼の顔が凄いニヤニヤしてる気持ち悪い位には。

「よし電話終わったから行こう」

「本当に説明したんだな1日だけだって次から違う人が来ますって言った...よな」

「そんなこと良いから、な! 行くぞ」

 まずいかもしれないこいつを緊急時に押戸と引き戸間違えるこいつを信じた俺が馬鹿だったかもしれない、そんな事を考えながら彼の後ろを付いて行く。


「ここが俺の働いてた学校だ」

 過去形だやめることは確定しているらしいもしくはさっき辞めたかそれにしても

「大きくないかこの学校」

「大丈夫だ心配するなこの見た目以上に重要生徒少ないから」

「どの位だ?」

「太平洋に魚25匹くらい」

「例えが分からん」

「とにかく少ない」

「そうか」

 そんな事を話していたら校長室に着いた意外と近い

ドンドンッ

「いやグーでノックする奴初めて見たぞ」

「こうしないと痛いんだよ」

「貧弱過ぎないか?」

 そんな事を言ってると

「入ってよいぞ」

 そう中から聞こえた

「失礼しやす」

「失礼します」

 確かに失礼、中には入るとそこには女性が座っていた

「君が彼の言っていた子かな? まあそこに座ってくれ」

「はい多分そうです」

 なんて彼が言ったか分からないから安易にそうです何て言いたくない

指定された椅子に腰を掛ける

「あの失礼承知ですが彼からどう聞いてますか?」

「『自分の代わり見つけた今から行く』とだけ」

 やっぱりか

「そうですか...」

 もうそう言ったならやるしかないだろうもうこいつとは縁を切ろう一方そいつはへらへらしてる殴ってやりたい気持ちを抑える

「じゃあお前は出てってくれ」

「へいへい、じゃあな~」

 彼はそう言って出て行った彼女が口を開く

「名前を聞いて無かったな私は兎湯とゆるぅ 君は?」

「俺は雪火月せっかるなです」

「よろしく月くん」

「よろしくお願いします兎湯さん」

「所で彼から何か話は聞いてるか?」

「まあ奴の代わりという事とと、とにかく生徒が少ないという事だけ」

「なるほど何で男性を募集しているかとかは分かるか?」

「男性慣れさせるため?」

「そうだ、男性慣れだここの生徒はとにかく男性に慣れていないしかも最近あいつのせいでさらにそれが悪化した」

「聞きましたよ更衣室覗いたとか」

「そうだうちの可愛い生徒の更衣室を覗いたんだ私ですら覗かなかったというのに」

「はあなるほど?」

 覗きたいのか学校長が?

「つまり君の役割は私の可愛い生徒の男性慣れと、そうだな彼から医療が得意と聞いたがどうなんだ?」

「一応出来ますが」

「じゃあ、怪我とかしてたら治してやってくれ、くれぐれも事期待してるぞ」

「はあ、あと生徒数はどの位で?」

「ああ言って無かったな全部で10人位だが大体戦闘に行ってる から少ないぞ会ったら会話を交わせば良いじゃあどこかうろついとけ行っていいぞ」

「では、失礼します」

 そう言い部屋を出るあいつどうしてやろうか彼奴と絡むと碌な事が無い一旦懲らしめても罰は当たらないだろうというかうろつくってどこに行けばそんな事を考え歩いていたとき

「誰ですかあなた不審者ですか?」

 周りを見ても俺以外誰もいない

「俺か?」

「あなた以外にだれが居るんですか...」

「あ? ああ、今日から教師になった月だ」

「なるほど? あれ、いつもの能天気な先生はどこに?」

「あいつは更衣室覗いたとかで首になったぞ」

「そうですか良かったです」

 良かったんだなんか哀れに感じてきた

「あ、お前ちょっと案内してくれるか」

「お前じゃありません花愛奇亜かあいきあという名前があるのです」

「そうか奇亜案内してくれるか」

「わかりました気に食わないですがついて来て下さい」

「もしかして、ちゃん、とかなんか付けた方が良いのか?」

「違います馴れ馴れしく名前を呼ばないでほしいです」

ん? さっきお前じゃなくて花愛奇亜って自分で...女子ってこうなのか?

「じゃあどう呼んだらいい?」

「なんでもいいわ」

は? 多重人格というのだろうか、ならしょうがない

「とにかくついて来て案内するわ」

 色々とこちらも気に食わないがまあ案内してくれたから良いとしよう。


「ここで最後ね」

「多いんだな」

 見た目から想像はついたが

「そうね全部で...数えたことないわ気になるなら自分で数える事ね」

 知らないならしょうがないか

「そうか」

「でここは、例の更衣室よ大体皆ここで着替えるわ」

「そうか」

「会話のキャッチボールって知ってるかしら」

「そ...知ってるぞ知ってるがそうか以外言う事有るか?」

「あるわよ『この中に入れば女の子の匂いがへへっ』とか」

 それで会話何てできないだろできて反応【うわっ】だろ 

「俺の事を何だと思ってる?」

「変態の代わり」

「確かにあいつの代わりだがあいつと一緒にしないでくれ」

「そう? 男性何てこうでしょ」

 男性への信頼度が地に着いてる何をやったんだあいつと過去の男性職員

「まあ俺はそんな奴等とは一緒じゃない事は保証する」

「本当かしら?」

「ああ」

「まあじゃあここらで失礼するわ」

「案内感謝する」

 どれ位経ったのだろうか、ふと窓から外を見ると日が落ち始めている、本当にこの学校は広い、だが方向感覚はしっかりしている方だと自称している、そろそろ帰ろう挨拶とかは明日でもいい

そう思い帰路を辿る。


家に着いた本当に彼奴と絡むと碌な事が無いまあこれ以上厄介なことはない...筈だ。そんな事を考え就寝する。




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進む先汚染街 ト或人間心情 @aruningensinjyou

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