第7話
翌朝、私はティヘルと共に北の森へ来ていた。ティヘラが初対面のときより緊張しているようだが、大丈夫だろうか。
「ティヘル、大丈夫か? なんだか顔色が優れないようだが」
「だ、大丈夫です! サナさんがいるから……」
「そうか、無理はするなよ」
そう言って私はティヘルの頭を撫でる。彼女は恥ずかしそうにしながらも、嬉しそうに笑った。
「さて、そろそろ行こうか」
「はい!」
私たちは森を進んでいく。道中は虫や植物が変異したモンスターが数匹現れたが、いずれも私やティヘラの攻撃で難なく倒すことができた。そのまま歩みを進めていくと、少し開けた草原に出た。
「見てください、サナさん! 可愛い~!!」
「むっ、あれは……ウサギか?」
私たちが出た草原の向かい端に茶色いウサギがちょこんと座っている。見た感じモンスターには見えず、私が元々生きていた世界でも見るような姿をしている。
「行ってみましょう! こんなところに可愛いウサちゃんがいるなんて」
「お、おい! 周りや足元には気をつけろよ!!」
先んじて走り出したティヘラに声をかけながら、私も彼女のあとを追いかける。しかし、この草原は思っていたより広いようで、なかなかウサギのところまでたどり着かない。むしろ、先ほど可愛らしく見えていたのは遠近感による錯覚で、実際には私の身長とほぼ変わらない大きさをしている。
「ちょ、ちょっと……思ってたより、大きい……かも?」
「止まれ、ティヘラ! あいつもモンスターだ!!」
「はいっ!……わぶっ!? なになに、痛いし、くすぐったい!?」
私の制止で動きを止めたティヘラが突然、膝から崩れ落ちて声をあげている。急いで彼女のいた位置まで追いつくと、彼女の下半身を手のひらサイズのウサギに群がっており、どうやらこの小さなウサギたちに転ばされたようだった。
「さ、サナさんコイツら私の防具をかじって……あっ下着まで!?」
「くっコイツら……あの巨大ウサギの子供か何かか……ティヘラから離れろ!!」
私はティヘラの近くにしゃがみ込み、彼女の腰回りをかじっている小ウサギをかき分け追い払う。このとき、巨大ウサギから意識を逸らしたのは失敗だった。
「あぁ、サナさん! 危ない!!」
ティヘラの声に反応し、彼女の視線の先を追ったが時すでに遅し、私の視界は巨大ウサギのお腹によって占められていた。直後、バランスボールでもぶつけられたような感触を顔に感じ、吹き飛ばされた。そのまま巨大ウサギは止まることなく、私の上にのしかかる。
「さ、サナさん!?」
「くっ……重い……!」
私はなんとか脱出しようと体を動かすが、巨大ウサギにのしかかられているためうまく身動きができない。その間にもティヘラは小ウサギたちに防具をかじられ続けている。もはやズボンは見る影もなく、おそらく下着も前後でつながっていない布切れ同然の状態だろう。
「このっ! 離れなさい!」
彼女は剣を振り回し小ウサギたちを追い払う。しかし、それも長く続かずまた新たな小ウサギたちが群がってくる。どんどん増える小ウサギに彼女は上半身まで覆われる。
「も、もう! なにこれ!? く、くすぐったいってばぁ!!」
小ウサギたちは防具のなくなったティヘラの体の上を動き回り舐めまわす。彼女はくすぐったさと快楽でもはやまともに喋ることもできない。
「いやっ! そんなとこ舐めないで! あっ、くっ……!!」
このままではまずい。私は必死に体を動かそうとするが、巨大ウサギの重さでなかなか身動きができない。そうこうしているうちに小ウサギたちはティヘラの全身を覆い尽くしてしまった。
「はははっ! あはっ……むりっ! もうむりぃ!!」
どうやら小ウサギに全身を愛撫され始めたようで、彼女は笑い声とも喘ぎ声ともつかない声をあげながら悶えている。
「ティヘラ! い、今行く……」
私はなんとか巨大ウサギの腹の下から抜け出そうともがく。しかし巨大ウサギは私を逃すまいと前足で私の体を押さえつける。そして後ろ足の間から赤黒い性器を露出させ私の股間に擦り付け始める。
「くっ……こいつ……!」
私はなんとか抵抗しようとするが、巨大ウサギの力は想像以上に強く振りほどけない。その間にも巨大ウサギは性器を私の秘所に擦り付け続ける。その摩擦で私の下着は破られたようで、途中から下半身に生暖かい感触が伝わる。
「サ、サナさん! もう私……ダメぇ!!」
「ティヘラ! くそっ、離せ!」
私は必死にもがくが巨大ウサギの拘束は解けない。そしてついに、私の秘所の入り口に巨大な性器の先端があてがわれる。
「や、やめろ……!!」
私は思わず叫ぶ。しかし巨大ウサギは容赦なくその性器を私の中に挿入した。
「あぐっ……!?」
私はあまりの質量と痛みに声を漏らす。巨大ウサギの性器は、私の膣内をミシミシと押し広げていく。
「い、痛い……抜けっ! この……!」
私はなんとか抵抗しようともがくが、巨大ウサギは私の抵抗などものともせず腰を振り続ける。やがて性器が私の膣内で膨らむのを感じた瞬間、その先端から大量の精液を放出した。その量は凄まじく、私の膣内はあっという間に満杯になる。しかし、巨大ウサギは性器を引き抜くと、そのまま横に倒れこんでしまった。
「うぅっ!? ……い、今なら!!」
下半身に違和感が残るが千載一遇のチャンスだ。私はなんとか起き上がり、ティヘラの方へ向かう。群がる小ウサギを払いながらティヘラの身体を抱き上げる。
「ひぃ……ひぃ……サナ、さん……」
「すまない……待たせたな……」
巨大ウサギが倒れているからか、私が抱き上げたティヘラにおいうちをかけてくる小ウサギはいなかった。少し離れてから彼女を下ろし、互いに呼吸を落ち着ける。
「か、可愛くてもモンスターですね……おそろしい……」
「あぁ、道中の奴らとはまた違った恐ろしさだったな」
「あの巨大ウサギ、もう死んじゃったんですかね?」
「いや、さすがに死んではいないだろう……その、しゃ、射精の衝撃で死ぬか?」
「ですよね~……」
私たちの見立てどおり、巨大ウサギは死んでいなかった。むくりと起き上がり、こちらに向きなおす。
「来るぞ、ティヘラ!!」
「はい! サナさんを汚したモンスター……可愛い見た目でも許しません!!」
先ほど同様、巨大ウサギは驚異的な跳躍力で私たちの方に飛び込んでくる。しかし、先ほどと違うのは、ほぼ全裸ではあるもののティヘラの身体が自由だということだ。彼女はカウンターの要領で、飛び込んできた巨大ウサギを切り払う。ギギィ、と低いうめき声をあげながら巨大ウサギは消えていった。
こうして、2つ目の魔王軍要所を攻略することができた。村へ帰る際、もとから露出の高い私よりも露出度の高いティヘラは宿屋まで異常に目を引いていた。その際のティヘラは恥じらいつつもどこか嬉しそうで、その嬉しさが勝利の高揚感によるものであってほしいと私は心から願った。年頃の女の子が何か新しい性癖に目覚めなければよいが。
【今回のステータス変動】
・サナ
レベル:21→23 HP:15→16 MP:0 ちから:30→35 まもり:17→18
はやさ:30→35 きようさ:30→35 みりょく:30→32
※ペトラから受けた精液(5mL)と巨大ウサギから受けた精液(10mL)は「ちから」「はやさ」「きようさ」に5ポイントずつ振り分けた。
・ティヘラ
レベル:10→17 HP:10→12 MP:10→14 ちから:10→14 まもり:10→16
はやさ:10→13 きようさ:10→16 みりょく:10→14
ーー魔王城へ挑むためには、南と西に残る敵の拠点攻略が必要ですね。残り半分です、頑張りましょう!ーー
転生担当がドスケベ女神なせいで、遊び人で最強を目指すことになりそうです。 生天目六歌 @76tame6ka
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