貴方を忘れたくない

忘れていく。

あの時との思い出も。

そういうのが怖くて頭の中を整理したくない。元々記憶力は良い方であるのでむしろ忘れる事はないのだが、それでも何かを失う事は恐怖を感じる。

たまに記憶の端にパンを浸す様に思い出すくらいが丁度良いのかもしれないとフレンチトーストを食べながら思考する。


ネットをひらけば、不安を煽るものしかない。そうやって人間に依存させるのだろうなと自分のことはさておき考える。

私は自分発信の〜こうすべきだというものが嫌いだ。それはあなたの考えでただ共感してほしいだけで、なぜ決めつけられないといけないのだ。と気分が悪くなる。

私は自分のタイミングで欲しいものは欲しい時に得るし、行きたい場所も自分で選ぶし、好きなものも私が選択する。

こうしたらこうなる。という因果的なものも糞食らえだ。なぜあなたに私の未来を決めつけられてましてや、予言までされなければいけないのだろうか。ヒュームの因果律勉強し直してくれ。


最近付き合ってた人と別れたのだが、人は他人事であるから好き勝手に口々いう。

別れて良かった。次があるよ。そんなの早く忘れて新しい人探したら?マッチングアプリ使ってみたら?他の人と遊んで見れば?待ってても変わらないよ。


私は自分のタイミングで動きたいのにそれが酒のつまみの如く、面白おかしく取り上げる。かと言って神妙な面持ちで、大丈夫よ!辛いよねと同情されて言われるのも気持ち悪い。

まあ、つまり私は面倒くさい人間なのだ。


私はしたい事があって、その為にどうしたら実現できるかを日々模索している。

毎日ほんの数歩しか動いてないけどそれでも確実に以前より成長している。

その小さな亀の様な努力が私は好きなのだ。

流動的によくある「よし、じゃあ次!」「悲しいの」

と悲劇のヒロインにも、底抜けの主人公にもなりたくない。

周りはそう仕立て上げるが、私はそんな事を喜ぶ人間ではない。

そんな薄っぺらいストーリーなら、私は要らない。私はなんでもないただの人で、誰にも押し付けない代わりに押し付けられない。それでも生きている。なんというか宮沢賢治の雨にも負けずの様な人間になりたいのだ。


私自身少し浮世離れしているのか分からないが大概この様な意見は受け入れてもらえない。

皆事象のみを提示する。具体的に何をするべきかと。しかし、私が欲しいものはそんなものではなく、全てはタイミングだと思っている。

その時に当てはまれば、一緒に居るだけだしそうでないなら離れたら良い。

別に重く考えすぎることなど何もない。

人々は私が決めると思っているが、そうではなく後は成り行きが決まるのだから。


貴方は彼のことを忘れるべきだ。彼はきっと忘れてるでしょう。新しい人がそれを助ける。


なんて語彙は、私には必要ない。勝手に決めつけないで欲しい。私が忘れたい時に忘れるし、覚えておきたいものは覚えておく。思い出したい時に思い出す。向こうが忘れてるかどうかそれは分からない。ただ分からないで良いのだ。これこそ日本の古来の考え方であろう。西洋の如く二項対立にする必要などないのだ。


私は今したい努力をするだけ。

明日の自分がどうなるかを模索しながら今日出来ること最大限をして、美味しいご飯を食べれたら、それで全て解決なのではないか?

誰か一人でも幸せと思える人が増える様に毎日行動してればそれだけで良いと私は思う。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

エッセイ 大学生の独り言 珊瑚水瀬 @sheme

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ