3年2組の担任は、どうも休みはないらしい。

みつきち

第1話

「見ろよ!隊員たち!これ!すげぇぞ!」あり余った元気とともに響いてきた少年の声。「隊長!何ですかこの箱は!」「隊長が見つけたの?なんの箱?」と集まった2人は、錆び付いた箱と南京錠を見ながら興奮する。そう、その3人の小さな冒険家は“お宝”を発見したのだ。


 今日の公園も元気いっぱいに子ども達が遊んでいる。その中でも茂みでこそこそしている3人達。先週見つけたお宝を今日も必死に解析している。どうすれば解錠できるのか思案している。

「やっぱり鍵が必要なのかな?」

「鍵は一緒に落ちてなかったんだよなぁ〜」

「無理に開けたりするのはどうだろう」

など様々な会議が聞こえてくる。

 その後も真剣に、だが子供らしい発想が飛び交う会議は白熱していた。

 しかし、日も落ちてきて解散の時間となっていた。彼らの楽しい会議では、解決法は発見できなかったみたいだ。そこで、隊長が言った。

「こうなったらもう最終手段だなぁ。」

隊員たちはその方法が気になり、身を乗り出すように聞き入った。そして隊長は大事なことを伝えるように囁いた。

「“あいつ”の出番だ」

隊員たちは納得し、今日の作戦会議は解散した。


 来週もまた、3人の小さな冒険家たちはやってきた。しかし、先週見なかった“4人目”も冒険家に引き連れられ、やって来た。


「なんで休みの日までこいつらの相手をしなきゃいけねえんだ。」


そう、“あいつ”が来たのだ。

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3年2組の担任は、どうも休みはないらしい。 みつきち @Mitsukiti

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