第4話

 三島由紀夫はコロッセウムに集まるため、修行を積んでいた。川端康成...

「三島よ。正拳は相手を仕留めて初めて意味を持つもの」そう言われ、ひたすら、勝負に挑んでは正拳をつく繰り返し。野試合を繰り返し、ひたすら正拳を磨いた。元々虚弱体質だった三島は体をウェイトトレーニングで鍛え上げ、正拳以外にも、剣術や柔術、ボクシングなど、あらゆる格闘技に挑戦した。すべては強い男になって、戦場で死ぬためであった。そして、師・川端康成を超えるため、ひたすら修行に励んだのであった。そして、決戦の日

 「さあ、やってまいりました。夢追うものの祭典、コロッセウムです。最強の文豪は誰だ!!」

・コナン・ドイル

・ヘミングウェイ

・三島由紀夫

・ヴィクトル・ユーゴー

・ウィリアム・シェイクスピア

・モーリス・ルブラン

・カミュ

・川端康成

・吉田絃二郎

・魯迅

・山本周五郎

・島崎藤村

以上!!

場所はコロッセウム、ルールは、エリア内で武器使用不可。禁じて無し。一人を何人かで襲うもよし、タイマンでもよし。


レディ、ゴー


三島由紀夫が狙うのはただ一人、ヴィクトル・ユーゴーであった。だが、会場のどこにもいなかった。だが、セルバンデス曰く、欠場と言うことではないらしい。対戦相手がいなければ体力温存と行こうと思っていたが、その必要はないようだった。

「お初にお目にかかります。三島由紀夫さん。私。魯迅と申します。」

「いきなり挨拶ですか」

「すいません。そちらの慣習に疎いもので。」そう言って、魯迅はパンチを打ってきた。三島は魯迅の服のヘリを掴みそのまま投げた。魯迅は背に地面を打ち付けた。それを見ていた川端康成は...「よしそれでいい。」と感心していた。すると、魯迅は体を起こし、そのまま三島に猫だましをした。そのショックにより、目つぶしを喰らってしまった。そのうえで攻撃を畳みかけてきた。すると、三島は魯迅の心臓を手で貫いた。

「大丈夫だ。死にはしない。他のものに殺されるんだ。」


ヘミングウェイは山本周五郎と対峙していた。

「とりゃあ!!」前段蹴りを山本周五郎に喰らわせるが、あっさり、ガードされてしまう。そして、手刀をくらわされてしまう。ヘミングウェイの分厚い皮膚をもってしても、出血は免れなかった。

「赤ひげ!!」山本周五郎は能力を告げた。そして、ヘミングウェイは先手を打った。顔面へのクリーンヒットであった。それと同時に山本周五郎は大腿四頭筋に蹴りを入れていた。

「そうくることは分かっていました。」ヘミングウェイは右太ももを負傷した。

「へっ。弱点まるわかりってか。そんなんで倒せるほど俺は甘くねえ。」

「それでは、何度でも倒して見せます。」すると、胸を平手で打った。胸骨を何本か折ったようであった。

「かはっ」鼻と口から吐血してしまったようであった。


「幾年ぶりか。コナン・ドイル。」

「ルフラン。私の能力を盗もうとした代償は高くつくぞ」

怪盗と探偵、直接対決が今始まる。

両者の実力は拮抗していた。先に仕掛けたのはコナン・ドイルだった。いきなりの飛び蹴り、それを応酬するよう、蹴りで対抗する。両方とも弾かれてしまった。すると、カミュがルフランに蹴りを入れた。

「ぐほお」

「この間のお返しだ。ルフラン」

「いいだろう。二人まとめて片付ける。」

「能力”推理”」

「能力”怪盗紳士”」

「能力”異邦人”」

 能力推理には、人間の意識よりも先に動く能力が備わる。つまり、相手がパンチを繰り出そうと思う前に、予測を完了し、その先手を打つということである。

 能力怪盗紳士には、相手の能力のみならず、姿、形、に至るまで、全てを盗むことができる。触れただけであれば、その身体能力は、ルフランに準じてしまう。

 先に打ったのはルフラン、右ストレート。それを上段蹴りで顎を砕いた。中指を突き出した、拳で、カミュはルフランの人中を衝いた。ルフランは思った。なぜ、反応できなかった。そしてルソーは人差し指を突き出し、ルフランの顔面の急所をすべてついた。そして、耳に張り手をし、聴覚を奪った。視覚と聴覚を失ったルフランは、攻撃を予測できず、頸動脈の破壊により倒れる。

「最後まで立っていたら、俺とやろう。」そういって、コナン・ドイルの元を去った。


「吉田さん。あんたとは、いずれやりたかった。」

「私もですよ。川端さん。」

「お互い、ノーガードの殴り合いと行きましょうや」


「ウィリアム・シェイクスピア」

「やあ。島崎藤村くんじゃないか。」

「今年の対戦相手はどうだ?」

「いまいちぱっとしないなあ」

「俺にとっては貴様も同じ事だ」先に仕掛けたのはシェイクスピアの方だった。光より早いジャブ。それを素手で止めたのであった。

「相変わらずおそい拳だ。たどり着く前に眠っちまうところだ。そんな貴様には、この姿がお似合いだ。」そう言って、シェイクスピアの拳から腕へ滑らせ、更に持ち上げた。

「ふふふ。雑魚狩りと行くか。」そしてそのまま、シェイクスピアの体をヌンチャクのように扱い。次々となぎ倒していった。

「島崎藤村が....動き出したぞ...」

「最高の夜だ....これが、文豪にとっての敗北よ....」

最後の一人になるまで、他の文豪たちを蹂躙していった。そして、

「ようやく、おでましか。ヴィクトル・ユーゴー」

「お前が来るとはな。島崎藤村」

「お前からこい。それでフェアだ。」

「じゃあ、遠慮なく。」ユーゴーは、思いっきり振りかぶり、島崎の顔面に向かって、パンチを繰り出した。だが、全く、効いていなかった。

そして、2発目、3発目、打ってもかすりもしなかった。

「本人の脳はからっぽでも、細胞が怖気ている。」挑発されたユーゴーは踏み込んで殴りかかるか、島崎に張り手をくらわされる。

「帰るか」島崎藤村。”地上最強”の称号を得帰る。

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文豪ストレイドッグス @panchitaro

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