第2話 オリエンテーション クラスメイト

いきなりのことで教室は一瞬の静かさの後、ざわつき始めた。

「え・・・?高校ってそう言うもんなの?」

少年も動揺を隠し切れていない様子で思わず言葉が漏れてしまった。

クラス全体が周りの様子を伺いながらグループごとに分かれることになった。

その間、先生は黙止を貫いていた。

少年も番号順に分けられたグループに分かれた。少年の番号は4番だったため、グループは出席番号1番から5番までの人が集まっている。

なんとなく立ったまま集まる。みんな本校の学生服。黒を基調としたブレザーに男子は首から紺色のネクタイが白いシャツと対比してアクセントになっており、女子はリボンのような種々のようなものを男子がネクタイをつけていた位置にあった。

四個のネクタイに一つのリボン、つまり男子四人に、女子一人のグループだった。

誰がリーダになるかを話し合うはずだった・・・。がその時グループ内の男子4人の1の一人が発言した。

「俺がリーダーになってもいいか?」

その男子はさっき待っていた時、クールそうなやつと思ったイケメンでどことなく冷徹な感じのする人だった。

初対面でみんな目立つことしまいと萎縮する中、率先してリーダーになろうとする奴は大概自我がつよい、自信にあふれているやつだ。彼のその発言はよほどの自信があると言うことを意味していた。少年の目にはには彼の見た目とは裏腹にもっと何か強い燃え滾るようなものがあるように感じた。

「わかった。よろしく」

初対面で緊張していることもあって小さいで声少年は言った。

少年以外の2人のうち一人はうなずきもう一人は「了解」と言っていた。最後の一人はフードをかぶっていてわからなかった。

少年以外の他のグループもリーダーを決めて先生に自分たちのリーダーを報告した後、事読先生は全員を自分の席に座らせた。

「各班リーダーが決まったようだな。では今から30分後に模擬戦を行ってもらう。集合場所の屋内特別訓練場に5分前に集合していること。それまでは何をしていても構わない。それでは・・・・・。それと校内でのスキルの使用は学外以外の規則と同じだ。私の許可、または使用許可区域以外での使用は原則に基づいて厳しく処す。このことを忘れないように」

そう先生が言った後、教室から出て行った。

少しの静まりの後、さっきのボールを投げてきた奴が勢いよく椅子を大きな音をたたせながら立ち上がった。みんなが席に座る中その男一人のみが立っていたのだ。

「俺はライン、棋士になる男。お前らのようなやつに負けるつもりはない」

大きな声で教室全体に響く声量で言い放った。

また静まりかえる教室。

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リミッド・スペラシオン @Esin

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