ひびの短歌

嗅土九三九

ひびの短歌

邪魔だなと思ったこともあるけれど愛しているよ基本的には


自分って嫌な奴だしな、という心カルネアデスの板では役立つ


察してと言ってる君への憤り察してくれよと思ってるーぷ


一昨年も去年もきみは死んでたねなぜだか今年の夏のがかなしい


あなたとは違うんですと言いつつも結局誰も同じ人間


「あのときはどうなることかとおもったね(笑)」ためどろにまみれて疾走はし


新しい風を吹かすと風側のように言ってて飛ばされた君


「やってない」言いたくなくて言ってみる「やってみたけど効果がなくて…」


ごめんねを聞かずに過ごすその為に今年も八百は嘘を吐いた


本日は暖かかった気配あり。夕暮れに起きた者の報告。


冷えた手を言い訳に保湿先延ばしまたも粉吹く脛で寝る日々


愛犬と祖母とそれから桜海老うちには今死者の方が多い


襟巻マフラーを直してくれる君の手で首が絞まってるけれど許すよ


他人への怒りに良く似た顔をした己へのかなしみを抱いて眠る


至らない己の罪は耐えきれぬ辛さと混ぜて罰にして呑む


(デカ主語)はクソと云うよりただ君がクソ(デカ主語)に会っただけだよ


上手くないだったら巧くやるべきで下手だしななど言ってる暇なし


6年も経つのに未だお休みときみに言いそうになる夜がある


不祥事をゆるせぬひとの先祖にも遡ったら罪人つみびとがいる


幸せになれとみんなに思う時みんなの中にはお前もいるよ



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ひびの短歌 嗅土九三九 @kgtc939kkym

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る