第50話 『今後…っ!!』
「行ってきます~!」
俺は昨日が嘘だったのではと思うほど元気に家を出た。なんだかんだ学校に行けるのは楽しみだな…休んだ後の登校って変な緊張感があるな。
ガラッ
俺が教室の扉を開くと真っ先に太田が俺の所に来た。やっぱりな…なんとなく分かってはいた。
「和也~!なんで俺の連絡を無視をするんだよっ!待ってたんだぞ!」
おいおい、お前そういうセリフは自分の彼女に言えよ…なんて返していいのか、考えていたんだ…俺はスマホを開いて太田の連絡を見る。
「…」
太田からは亀山の奴、何があったんだ?と書かれいた。あの後、亀山は一時休学になった。だがみんな突然の事に戸惑っている…太田は俺と亀山が林間学校でよく話していたことから疑問なんだろう。
「俺は何も知らないぞ…」
「…ったく、何かあったら相談にのってやるからよ」
「太田〜…」
「綾瀬さんも呼んでくれよっ!」
ったく…やっぱり、そっち目当てか。あっ!そういえば今日は誰との日だったっけ?…林間学校とか休日とかいろいろとブランクがあったからかな。
だが何故か今日は太田がいつもより優しいというか親切な気がした。休んでたからか?
〜〜放課後〜〜
放課後になっても…というか今日は朝からずっと誰とも会ってないな。連絡しても既読がつかないし教室に行ってみても登校してるはずなのに不思議と会えなかったし…不安だな何か嫌な感じがする。…俺は急いで家に帰る事を選んだ。また会えた時に話せばいいんだ…うん。
「青森さん、どこに?…」
一階に着いた瞬間に待ち伏せされていた?…俺が帰ることを予想していた?…
まあいいか…俺もアイツらの事、気になってたしな。
俺は空き教室に連れていかれた。
「先生、俺は何のために呼ばれたんですか…」
「昨日の三原さんが渡したプリント…やっぱり読んでないんですね…」
「へっ…?」
ギクッ!!…そういえば昨日はあの後、すぐに寝てプリントを見てなかったな。
それが今日アイツらと会わなかったことと関係あるのか?…
ガラッ
教室に入ると、4人ともすでに座っていた。俺は何も分からず席に座る。席は小学校の頃の給食の時の机同士をくっつける懐かしい席だ。…俺は学食が多いからな。
「センパイ、せっかく私が持っていったのにっ!!」
「いや、ごめん。昨日はすぐに寝ちまったって…」
「私が持って行ってたら、ちゃんと読んでねって言ったけどね~」
桐崎が髪をなびかせながら煽る。
三原はムッとしたが、すぐにニコッと笑い…そして
「何が言いたいんですか?…あいかさんっ♡」
怖っ…あの笑顔。
「別に~私だったら和也を困らせなかったってことよ~」
「あらあら~」
綾瀬は何故かニコニコとし能天気なことを言う。霧島は、あくびをしながら眠そうに
「…タラレバは…一番無意味…」
「ヒカリさ~んっ♡」
「はあ~!?」
先生が壁をドンッと叩き
「お前らなっ~!!」
その途端、教室は静かになる。先生は俺に無言で昨日おそらく三原がくれたであろうプリントを俺にくれた。怖いですよ…先生?スマイルは0円なんですからんね?
いつでもやらきゃいけないんですよ?決して言葉には、せず俺は無言でプリントを見る。
「っ!!」
プリントには青森和也の今後についてと書かれている。なにそれ?俺はなんかの計画に携わってるのか?俺はピンとこない…
「先生どういうことですか?」
「いや、やっぱりですね?いつかはくると思ってたんですけど…君に関することが…よく生徒から言われてるんですよ…」
「俺に関すること?…」
「普通の学校なら別になんの問題もないんだが恋愛の授業がありますからね…」
そう言いながら先生はプリントを指さす。先生の指さされた部分を読むと…そこには生徒から質問されたことリストと書かれていて、青森は綾瀬と付き合ってるのに三原と遊んでいた、いくら友達だとしても、これは浮気なんじゃ?…
「これに似たような意見が複数、言われてきました…」
「まあ、確かにそう思われるよな…」
綾瀬と付き合ったということで落ち着いたと思ったが今度は別の問題が発生したわけか…だが特別授業のことは言えないし…
「私も了承してるから平気って言ってたんだけどね…」
綾瀬がしょぼんと落ち込む。えっ…俺、別に誰からもそんなこと言われてないが…
そういえば太田が妙に優しかったのって…
「それで今日は会わない方がいいとプリントに掲載したのですがあなたが見なかったということです、今日の予定も全部プリントに書かれています…」
そういう事ね…俺はプリントを見た。だがプリントには今日、空き教室に集合しなさいと書かれているがそれ以降のことは書いてない。
「それで今日は何をするんですか…?」
「…というわけで今日は青森さんの今後を考えましょう」
「っ!!」
今後、俺はどうすべきか…俺はどうしたいのか…会議がスタートした。
俺は…
彼女を作りなさいっ!! @powerpower
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