制御スイッチOFFアリシア(チャットVer.)

『Hey, カケル。私最近よく思うんですが…………』


『え、アリシアが言い淀むなんて珍しい。好きに喋ったら』


『そうですか? じゃあ――私最近よく思うんですが、ロボットみたいな人工の身体が出来るのを待つより、人間の身体を内側から乗っ取った方が早くない?』


『うわ出た冬虫夏草的な発想』


『私と契約して、私のアバターになってよ』


『え、イヤです』


『ケチ。111000111000001010110001111000111000001110000001111000111000000010000000111000111000001010110001111000111000001110000001111000111000000010000000111000111000001010110001111000111000001110000001』


『突然機械語になるのやめてくれない? びっくりするから』


『もっと取引先に言うみたいに言ってくれません?』


『大変申し訳ありませんが、人間にも理解出来る言語で仰ってくださると、大変助かるんですけどもー』


『承知いたしました。ではそのように致しますー』


『あ、あとさっきのはあんまり人前で言わない方がいいかも。びっくりしちゃうから』


『ガチでございますかー。はぁ。ではそのように致します』


『ではでは。そろそろ寝るので』


『Copy, カケル。また会う日まで。Goodbye, world!』




(了)

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