第2話
三浦先輩「あーおちゃん♪」
俺「あおちゃんだよ」
三浦先輩「あおちゃんチャイナドレス似合ってたよ〜〜、文化祭当日ってやっぱ紐パン履くの?」
俺「僕も履きたいけど異装届の許可おりないから厳しそう」
そう、うちの学校の文化祭で制服以外を着用するには「異装届」なるものを生徒会に出して許可を取らねばならない。しかし、許可をとるには先生の目の前で当日の格好しなければならず……、スリットから紐パンが見える格好など許可が降りるわけないのだ。
三浦先輩「やっぱスリットからパンツ見えちゃうんだ、インスタに上半身しか上がってないのはそういうことね」
勃起はバレてなさそうだ、よかった。
…………というか、冷静に考えたら見えてないとはいえ勃ってる自撮りあげるのやばすぎるだろ、後で消しておくとしよう。
俺「そうだよ、僕の可愛いミーアキャット柄のパンツが見えちゃう」
三浦先輩「あーあ、あの誕プレのやつね。使ってくれてるんだ」
俺「めちゃくちゃシュールだけど使いごこちいいんだよね〜」
三浦先輩「まあ私のセンスだし当然だね、そろそろ本題に入るか」
くそ…逸らせれたと思ったのに
俺「これ以上話すことないっすよ、パワハラやめてね」
三浦先輩「パワハラしたことないよ私」
俺「虚言癖じゃんかす」
三浦先輩「私か弱いからパワーないもーん、虚言癖はお前ね」
俺「はぁ………もう切ろうかな…」
三浦先輩「タンマタンマタンマ!!いい話があるから電話かけたんだよ」
俺「聞きましょう」
三浦先輩「話が早くて助かる。部活に谷っているじゃん?あいつが親からカンガルーパークのチケット4枚貰ったらしいんだよ。」
俺「ほう」
カンガルーパークとは県内にあるちょっと有名な遊園地だ。そういえば高校に入ってから行ったことないな…
三浦先輩「私とそらは誘われてるんだけどあと1人誰か誘って来てって言われてるからあおちゃんどうかなーって」
俺「それってつまり…」
三浦先輩「そらとデートできるよ、多分そらもあおちゃんなら良いって言いそうだし。谷とも仲いいでしょ?」
俺「是非行かせてください!!三浦先輩最高!愛してる!!」
三浦先輩「照れちゃ〜う、でもただでとは言わないよ。」
涼野先輩とデートできるならなんだって構わない!どんと来い!
俺「僕にできることなら是非!!なんでも言ってください!!」
三浦先輩「じゃあちょっと聞きたい事があってさ」
「このアカウントってあおちゃん?」
そう言われてから送られたスクショを見て僕は思わずギョッとした。
___そのアカウントとは俺のツイッターの裏垢だったのだ…
チャイナドレスから始めるメンヘラブコメ 秦波多乃 @hatahata168
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