カエル目線敵視日記 食われない

いとてき

　ただの事故なんかじゃない。

　夜に飛び出して死んだ仲間を田んぼから見ていた。

　それだけならまだ人間がわざとではない生活を送っている時に鉄のかたまりで仲間とぶつかっただけ。

　それを否定すると生きるために仲間を食うこともためらってしまう。

　僕達大きなカエルは食欲を満たす以外に生きる目的を持たない。

　でも夜にジャンプしないと食事も子どもを産むことも出来ない。

　ただの事故ならまだ許せた。

　だが前に死んだ仲間が同じ場所で違う死に方をするなんてありえるのか？

　夜でも人間は多くいる。

　街にしろ田んぼにしろ。

　人間は僕達みたいに節制が出来ない。

　だから生きるためではなく遊ぶために夜をねらって僕達を殺している！！

　たしかに僕達も他の生き物や仲間を食らう。

　だが人間はいじめるというやり方で満たされない欲望を満たそうとするサルとは違うやつらだ。

　僕達は食われない。

　でも食われることはないが殺される。

　一人一人は弱い人間にある本能。

　そもそもこの田んぼも人間が作った。

　僕達もいつの間にか産まれていて、他の小さいカエル達も食っている。

　どうして、どうして食いもしないのにいじめるんだ！

　それが食うことにつながるのなら・・・いっそ一瞬で終わらせてくれ！