第3話 エンターテインメント業界だけではない。

エンターテインメント業界だけではない。

それ以外の世界もまた、自分が何か特別なことをしていると思い込んでいるバカばかりだ。


そういう人たちは、自分の妄想に目がくらんでいる。

自分たちが世界の頂点にいると思い込んでいるし、妄想を現実かのように他の人たちに見せつけようとする。


しかし、実際には、私たちは皆、大きなクソの山にいる。


自分の言葉があって、自分のスタイルがあって、自分のやり方がある。



私は17年間同じ町に住んでいる。

人生の大半をここで過ごしている、同じ親の毎日同じ妄想を浴びて育った。

それを濃縮還元した自分独自の妄想、それにほどよく浸かった漬け物人生をSNSに垂れ流す。


現実とうまく付き合える人の気が知れない。


いつか故郷に帰る。少し盛った嘘というツアーを終えて、このすべてと決別する。

ここではないどこかに帰る。


その時は普通の人間になる準備ができていて、このすべてに対処できるようになる。


特に問題はないと思う。

でも、毎日、対処しなければならないことだらけなんだ。

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実験小説のはら @nendo0123

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