最終話、それぞれの始まり
アクトがこの世界から消えてしばらくしてアンナは目を覚ましていたが辺りを見渡しても先程まで存在していた鳥居が消えておりまた矢印も完全になくなっており確実にこの世界にいない事だけは分かってしまった。
私は・・・結局何も出来なかった、アクトを止めることもできなかった。
こう見えて私は前よりも遥かに強くなったつもりでいた・・・実際に強くなっているけどそれでもアクトには遠く及ばなかった。
アクトはある日を境に急に態度を変えてきたのである。
最初は機嫌が良くないからと思っていたけどそれが何日も続いていくと心配になってきたので私は恐る恐るアクトに聞いてみてもアクトは言葉では普通だよと言っているけど気持ち的には確実に変わっている事が今でも感じていた。
どうしてと思っていたけど私以外にもかなり冷たい対応をしていて少なくても私に、個人だけではない事だけが救いだった。
そうしてある時に急にアクトは急に学園から立ち去ったのである。
周りの者たちは慌てながらアクトの行方を探し始めた、私もその一人であった。
もしかしたらと思いでアクトが行きそうな場所を探し回りそして一度も来たこともない場所で再会を果たした。
けれどもそこは曰く付きの場所で神隠しとか変な噂が立ち込めている場所で私はもちろん他の者たちも怖がって近寄らない場所にアクトは何かを考えているのか立ち止まっていたのを見つけた私はすぐに声をかけた。
そうして振り返ったアクトはとても冷たい目をしてこちら見ていたまるで邪魔者が来たのかと思っているように見られたのである。
それでも私は何とかしてアクトを止めようとした、ここで止めなければ恐らくアクトはこの世界からいなくなってしまうような気がしたから。
けれども結果は無残にも私の敗北に終わってしまっていた。気がつくと私を安全な寝床に寝かせられた状態になっておりすぐにアクトを探そうとしたがそこには先程まであった建物がまるで最初からなかったように消えてしまっていた。
そんなと思いながらも今の私ではアクトには到底及ばない、ならばここは慌てずに私自身の力をつける時だと考えを改めた。
アクトがここまで強くなったのには大きな理由がありそしてそれに私は関係をしていると考えている。
それがアクトに対して不快な気持ちをさせてしまったから恐らくアクトは冷たい目で私達を見ていたのであろうと考えて出してその為に今度はしっかりと理由を聞くためにも強くなろうと私はそのまま裏ダンジョンに向かい始めるのであった。
いつかはアクトにまた会うためにも今はしばらくのお別れと言う事にしておくのだった。
一方、アクトはきさらぎ駅で化け物たちと対峙をしようとしていた。
「さてさて、これぐらいを倒せないと英雄フェニックスみたいにする事はできないからな。話だと蝮さんもこいつ等を相手にして強くなったらしいから自分も同じようにさせてもらいますよ。なんせこちらには蝮さんがに鍛えてもらった上にこの流星刀があるのだから」
そう言いながらアクトは太鼓を叩いている化け物たちの群れに向かって一人で突撃をして戦いを始めるのであった。
そしてアクトはこの化け物たちを倒して行きそのうちに多くの世界を救い出し英雄フェニックスの再来と呼ばれ・・・アンナと再会してかつて無い程の死闘を繰り広げる事になるがそれはまた別の物語。
彼(アクト)と彼女(アンナ)の出会いの物語はここで幕を閉じるのだった。
悪役貴族に転生したけど主人公など気にせずに穏やか暮らして行きます 武田勝長 @atkeda
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