第4話――――貴理子の恋と結婚 ―――――

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 離婚直後は流石に生きる気力が湧かず、今まで勤めていた会社を辞め、

毎日クッションを敷いたソファを陣取り、無駄にダラダラと下らないTVを見たりして時間をやり過ごした。




 2か月もするとこのままじゃあいけないと一念発起。



 貴理子の住む地域には図書館が2つあり、そのうちの1つで

アルバイト募集があったため、そこを受けてみることにした。




 思ったほどライバルがいなかったようでサクっと仕事が決まった。



 4人しか人員がいない小規模な職場で男性職員1人はいつも外回りに

出ていていない。



 残りの1人はどこぞから天下ってきたじいさまで、株をやっているらしく仕事以外の時には株の値動きを見るのに忙しく他の者たちとの関わりはほとんどない。




 そういうわけで館内で身近に接するのが、28才だという青木誠二と

自分としかいないというのもあり、二人の間での会話が自然と増えていき……。



 年の差もあり、ふたりで仲良くしていても冷やかしたり男女の仲を

邪推してくる人間もいなかったことから、馬が合うこともあり急速に

仲良くなっていった。




 貴理子にしてみれば、この年になって一回りも年下の男子が

仲良くしてくれるなんてと、寂しさも紛れ毎日職場に行くのが楽しく

徐々に離婚の悲しみからも抜け出すようになっていった。





 貴理子にとってそれだけでも救われるというのに、半年過ぎた頃

青木から『好きなんだ、貴理子ちゃんのこと』と言われびっくり仰天。




 『年が12才も上でその上バツイチでおまけに夫から

離婚されたような女でいいの?』


と何度も訊いたが青木の決心は変わらなかった。





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