第2話

「突然dm失礼します。プロフィール見て気になったのでdm来ました。」


「初めまして。フォローありがとうございます。良ければ仲良くしてください。」


「私もパキ○ル使ってるんですが、眠気がひどくて…。でも、使わないとバッドはいってダメなんですよね。」


「バッド酷かったときはC○D使うようにしてますね。好き嫌い別れるし、周りからの偏見も結構あるんで残念なんですけどね…。」


「初めて聞きました。何ですか?」


「○麻由来の成分です。あんまり○麻って言葉が聞こえがよくないですけど、ちゃんと合法なんですよ。良ければA○azonのページ送るんで調べてみて下さい。」


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プロフィールに私と同じ薬の話を載せていた男の子雅くん。珍しく自分から話しかけたので、返してもらえるかドキドキしてページの更新を繰り返す自分が今になっては初恋の少女のようで初々しいくてかわいいななんて思う。普段誰にも話せなかったようなことを顔も知らない初めて言葉を交わすような人に話している不思議な経験に面白いな~なんて思いながら、彼はどんな人なんだろうと見えないものを見ようとするように言葉遣いをか細い手掛かりにして想像に浸っていた。彼から出た○麻という言葉に少し引いてしまったはずなのに、彼のうちから出る人柄の良さなのか実際に調べてみることにした。未だに、私がなんで嫌悪感を覚えた○麻という言葉を超えるほどの信頼が生まれたかは分かっていない。今思うと運命という安い言葉にまとめてしまいそうだが、合法という言葉が好奇心をかきたてなんとなくというのが本当のところだったと思う。彼とラリーを続けていくうちに、お互いのことを話して距離が近づいていった。彼は大学を中退し、バイト生活をしているがなかなか続かず、腰を下ろしている場所がないのが不安なのが感じられ、所属というものがなくアイデンティティがないのがコンプレックスに感じているようだった。自分のことを棚に上げて守りたくなるような子性をもつキャラクターで、一人暮らしと聞いたときは掃除しに行きたいな~なんて実家の母のような感情が芽生ええた。驚いたのはdmから通話にいくという流れは当たり前のようで彼にサラッと通話に誘われてLI○Eを交換した時は、なんともやり手というか距離詰めるの上手だななんて思いながらも、以前なら交換しなかっただろうに防御力の低くなった自分に驚いていた。

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病み垢であったヤンデレ美女に四六時中愛されて依存される みそぎ ことのは @kujyojanezane

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