猫を抱く

人間、なんか抱きしめたらホッとするそうですね。

20秒ほど。

セロトニンが増えるんでしたっけ?

科学的なことは忘れたけど、取り敢えずホッとするのはいいことに違いない。


恋人とかいればいいのですが、おりません。

老齢の父母に、ええオバハンがお願いするのはいかがなものか。父母も心配するに違いない。何より、私自身が心配だ。さすがにそれは末期すぎる。


ぬいぐるみとかでもよいそうです。

東京タワーの赤いクマのぬいぐるみを代替物とすることはあるけど、かなり小さい。


で、抱き枕を買おうかな?と想って検索したものの……よいのがない。

これ抱き心地最高!かわいいし!!!ってのが見当たらず、無用の長物になる可能性が高い。


そんなデカい邪魔なものは逆にストレスになること必至。

これまで生きてきて、結論、モノは少ないほうがいい。

もう、要らんのですよ、モノなど。




で、気づいた。

我が家の猫がいいじゃないか。

生き物だし、有り難いことにあたたかくて毛深い。

所謂、もふもふ。

てか、君そのための愛玩動物であろう。

毎日食っちゃ寝食っちゃ寝してはウンコを製造し、たまにコロコロ等で毛繕い所望してますけども。


しかしながら、彼女、抱っこされるの嫌いなんですよ。

唸るし、暴れる。

噛むし、引っ掻く。


これまで彼女にそういったストレスを与えることは憚られていたのですが。

申し訳ございません。

私の心身の健康のために必要ですので、私のストレスを猫に転送させていただく。


動物虐待、すみませんね。。。

抱っこするのは20秒程度。


最近慣れてきたようで、抱き上げられるときはちょっと抵抗するものの、おとなしく抱っこされている。

20秒経って、腕を離しても、しばらく身体の上にとどまってることもある。


服に猫毛がつくので自分にコロコロするついでに、猫にもコロコロをする。

気持ち与三郎。




抱っこされて嫌な思い出でもあったんですかね。

ペットショップにいた頃とか。

15年ぐらい前の話なんだけど。

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えの暮らし 江野ふう @10nights-dreams

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