いけいけ勇者様80
最上司叉
第1話
盗人がパワーアップ?して約1ヶ月が過ぎた。
盗人の傷もすっかり癒えいつも通り猫を連れて丘に来ていた。
「…」
「ニャア?」
「…なんでもない」
そう言いながら盗人は猫を優しく撫でる。
盗人は自分がどれだけ強くなったのか分からないままだった。
前魔王の力を借りて強くなっているだけに過ぎないのかはたまた盗人自身が強くなったのか。
盗人はいつもの散歩を切り上げ勇者と魔王の魔物退治について行くことにした。
【バタバタ】
「?」
勇者と魔王は誰かの足音を聞いて立ち止まり後ろを振り返る。
「ハァハァッ」
「盗人?」
「どうしたの?」
「…俺も連れてってくれ!」
「!!」
「急にどうした?」
そう勇者に聞かれ盗人は自分の思いの丈を告げることにした。
「…そうか」
「ダメか?」
「いや…そういうことなら俺と魔王は手を出さない」
「ありがとう」
「いや、もう少しで賞金首の魔物のところに着く」
「じゃあ行ってくる!」
盗人は賞金首の魔物の所まで急ぐ。
勇者と魔王は後からついて行く。
「ぐぁぁあ!」
「行くぞ!」
「…!」
そして魔物退治は終わった。
【カァカァ】
夕方になりカラスが鳴いている。
結果は盗人の圧勝だった。
「…」
「どうした?」
「いや…うん」
盗人は今回の魔物退治で何かを掴んだようだ。
盗人は明日から1人で魔物退治に行くと勇者と魔王に告げた。
勇者と仲間たちは良くも悪くも目立っていた。
なかにはそれを面白く思わない奴もいる。
この前戦った白衣の男と仲間のように。
大きな戦が始まろうとしていたがこの時まだ勇者と仲間たちは知らずにいた。
後にその戦が国の命運を分けようとは誰もまだ知らない。
勇者と仲間たちが住む国の近くのどこかの森の中。
「…」
「…始めるか」
「あぁ」
「…ハッ!」
【ボッ!】
【パチパチ】
【ゴォ】
森の中の木は一気に燃え上がりあっという間に火の海になる。
「クククッ」
「あとはあいつが来るのを待つか」
どこかで望遠鏡をのぞく一人の男。
「…!」
「合図だ行くぞ!」
そして戦いの火蓋が切って落とされた。
いけいけ勇者様80 最上司叉 @moemee
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます