第2話 スターティングメンバー

2004年 4月22日

「カーサネ!」

どうも花沙音です。

入学式の次の日に部活の書類とかが渡されて、その日から部活に行けると思っていました。

悲しいことにあれから全く何もなかったです。

入学式から二週間ぐらい経ちました。

そして今、私を呼んだのが1年2組で初めてできた友達の近藤美弥乃(こんどう みやの)です。

美弥乃ちゃんはバレーボール部志望で、体が弱く、あまり活発ではない私と正反対の性格をした女の子です。

美弥乃「カサネまた今度カラオケ行こうよ。吹奏楽志望なら歌もうまいっしょ!!」

花沙音「いや吹奏楽は歌じゃないから。歌のこと言うならユカでしょ。」

もう一人仲良くなった人がいます。

多田由香(ただ ゆか)です。

由香ちゃんは合唱部志望らしいです。

超歌上手いし、顔が...顔が...超美人。

カワイイというより美人。

テレビで見た女優みたいに美人さんです。

由香「いや私は合唱だからね?J-popとかはうまくないから」

美弥乃「よし、んじゃあカラオケで君が代歌おう」

花沙音&由香

「なんでやねん」

こんな他愛のない話をしてると終わりのSHRが終わった。

担任の先生「あ、皆帰る前に一つこのプリント持って帰ってくれ」

花沙音&美弥乃&由香

「やったー」

そのプリントは入部届だった。

その日私はすぐに帰り、母親にプリントを渡して言った。

花沙音「私、吹奏楽部に入る」

母親「どうしたの急に、カサネ音楽に興味あったの?」

花沙音「いや、前の仮入部で入りたいと思った。」

母親「そうなのね。いいんじゃない?その代わり本気で頑張りなさいよ!」

母親は物分かりが良い人だ。すぐに認めてくれる。

母親「そんなこと聞いたら私も燃えてきたわ。私もなんか楽器やってみようかしら」

花沙音「お母さんにできるかなww」

母親「これにサインしなくてもいいんだよ?」

花沙音「嘘です嘘です」

その日は眠れなかった。

(部活楽しみだな。)

数週間後

私の頭には今までの授業の内容が一切入ってなかった。

それぐらい部活が楽しみだった。

そんな気持ちで音楽室に向かう途中、坊主頭の野球部っぽい人が音楽室に走り去っていった。

(音楽室に忘れ物でもしてたのかな)

そのまま私は音楽室に入って顧問の先生に言われた場所に座っていました。

顧問「皆さん吹奏楽部を選んでくださってありがとう」

顧問の先生の森林幸恵先生です。

顧問「では皆さん自己紹介しましょう! おい2.3年。先に自己紹介しろ!(笑)」

2.3年生が自己紹介してくれました。

(いろんな人がいるな〜)

全員の自己紹介を書くとあまりにも長くなってしまうので主要メンバーの自己紹介だけ載せます。

部長 佐藤翔(さとう しょう)

「五泉中の永遠のマスコットキャラのサトウなり! サトウもしくはショウもしくはMr.五泉中って読んでなり!」

(語尾がなり!?)

そう、この部長は超絶陽キャなのだ。

佐藤「1年の皆〜これからよろしくなり〜(ちなみにクラリネットのパートリーダーなり)」

(よく見てみるとさっき通った丸坊主の先輩やん!(関西弁なのは作者が関西人なので許してほしいby猫勝))

副部長 堀健人(ほり けんと)

「はい こいつのあとに自己紹介しにくいですけど自己紹介します。トランペットのパートリーダーのホリです。 ホリとかホリ○もんとかなんでも」


顧問「それでは1年生には記号を覚えてもらうのと、楽器の希望の紙を書いてもらいますので2年4組の教室に行ってもらいます。」

(すぐに楽器が吹けるわけではないんだ...)

顧問「あ、五十嵐さん(カサネちゃんやっぱり来てくれたのね(´;ω;`))と三枝さんそして戸川さんは仮入部の時点で楽器が決まっていますのでこちらに来てください」

花沙音「へ?!」

数秒後...

花沙音「そんなこと一切聞いてないんですけど!先生!」

顧問「あれ?カサネちゃんに言ってなかったっけ?」

花沙音「聞いてないですよ!」

顧問「ごめんごめんm(_ _;)m許してちょ」

戸田「あなたカサネって言うん?」

花沙音「うん。 あなたの名前は?(めっちゃ緊張するぅ)」

戸田「私の名前は戸田早苗(とだ さなえ)よろしくカサネちゃん」

花沙音「よろしく!」

(すごいコミュ力高い人だ!)

顧問「あれ? ショウくんは?」

三枝「すいません。遅れました。」

顧問「遅いよショウくん」

花沙音&早苗

「ショウくん?(何であだ名呼びなんだ?)」

早苗「どういう関係なんですか?」

顧問「いや仮入部のときに仲良くなった人だけだよ」

ショウくんと呼ばれる三枝くんの雰囲気は堀先輩と似た雰囲気を漂わせていた。(つまり超絶イケメン)

顧問「あなたも自己紹介しなさい」

三枝「僕の名前は三枝翔太(さえぐさ しょうた)この人(顧問)にはショウくんって呼ばれてます。」

顧問「ってかカサネちゃんもあだ名呼びに驚いてたけどあなたもあだ名呼びしてるよ。」

花沙音「カサネちゃんってあだ名判定なんですか?」

そんな他愛のない話が終わり私たちのパートが告げられた。

顧問「あなたたちは1年トランペットパートよ。」

花沙音「良かった~」

早苗「良かった?」

花沙音「トランペットパートに入りたかったんよ」

早苗「そうなん!?」

顧問「まあとりあえずそういうことで。それじゃあ皆と同じように記号を覚えといて〜」

その後私たち1年トランペットパートは、2年4組の教室に移動した。

数分後...

花沙音「記号覚えんの大変だな〜」

早苗「口で唱えながらすると覚えやすいんじゃない?」

花沙音「やってみよ」

記号を唱え続ける

花沙音「アレグロ、アテンポ、リタルダントスタッカート、アクセント。アレグロ、アテンポ、リタルダント、アクセント。アテンポ、リタルダント、アクセント。リタルダント、アクセント。アクセント。 あ~だめだ頭がパンクしそう。」

そんな花沙音の姿を見て早苗は爆笑していた。

早苗「もうやめてww笑いが止まらないからwww」

花沙音「そんなに面白い?」

早苗「全然覚えられてないじゃんカサネ」

花沙音「吹奏楽部への楽しみで頭の中いっぱいだから覚えれないよ。」

早苗「でもアクセントだけ覚えられてるじゃん」

花沙音「アクセントはまあまあ普通に聞くじゃん」

早苗「確かに」

翔太「あ~全然だめだ」

花沙音&早苗

「ショウタも?www」

どうやら記号を覚えられているのは早苗だけらしい。

「ハイストップ!!!」

突然大きな声が教室に広がった。

花沙音「ひゃっ!」

早苗「カサネ驚きすぎ」

顧問「あ~びっくりした〜ゴメンネ〜m(_ _)m」

先生が1年を呼びに来たのだ。

顧問「はいんじゃあ今日は終わり!」

花沙音「え? 終わりって部活がですか?」

顧問「うん」

花沙音「楽器ってー...」

顧問「あ~ね あと2週間ぐらい待たないと楽器は無理だね〜」

花沙音「そうなんですね(テンションダウン)」

そのまま私は帰路についた。

たまたま早苗と帰り道が一緒だったので一緒に帰ることになった。

花沙音「サナエはさ〜何で吹奏楽部部に入ろうとしたの?」

早苗「音が好きなんだよね。昔っからずっと。家族が音楽関連の仕事とかじゃないんだけど、音が大好きなの。」

花沙音「へ〜 すごいねサナエはしっかり考えて」

早苗「そんな考えてるかな〜」

花沙音「私は普通に吹奏楽部の演奏聴いて入りたいと思った。それまで楽器やってなかったけど」

早苗「楽器経験ないの!?」

花沙音「ないよ」

早苗「んじゃあなんで最初っからトランペットって決まってるの?」

花沙音「わからないけどトランペットがしたいと思ってたから良かったな〜って思ってる」

早苗「なんでなんだろ...」

少し回想...

2004年4月9日 19時28分

健人「先生もう決まりました?」

顧問「ん~あとちょっとかな~」

健人「あと1人だって言ってたじゃないですか」

顧問「いや実はすっごーい悩んでたんだけどカサネちゃんが仮入部に来たことでだいぶ狂ったんだよね」

健人「どういうことですか?」

顧問「トランペットパートに入れれるのはせいぜい3人ぐらいだ。1人目は決まってた。2人目もこの人かな~って感じだった。で、3人目で悩んでたんだよ。この人良いな~って思う人がもともと3人いたのにカサネちゃんが来たから4人の中から一人を決めないと行けなくなってしまったよ。」

健人「いやいい加減帰りたいっすよそろそろ」

顧問「ごめんね~ でも今決めた。 3人目は...」

健人「3人目は?」

顧問「カサネちゃんかな~」

健人(めっちゃ安心した〜)

健人「でも五十嵐さん楽器経験ないですよね。んじゃあ入ってもらってからもう1回吹いてもらったほうがいいんじゃないんですか?」

顧問「いや、あの子すっごいトランペット吹きたいって目をしてるよ。」

健人「感情論じゃないですか」

顧問「いやそれだけじゃないよ。あの子すごい姿勢が良いの」

健人「確かにうまい人はみんな姿勢が良いですけど、姿勢が良い人が必ずうまいとは言えないですよ」

顧問「でも私はあの子にかけてみたい。あの子は何か持ってるとしか思えない。」

健人「私情ですか?」

顧問「バリバリ私情」

健人「まあいいです。でも失敗したらキレます(正直俺もカサネちゃんに入ってほしい)」

顧問「失敗だなんて縁起の悪いこと言うわね」

健人「ただでさえ強豪校というものを背負ってキツイ練習を頑張ってるんですよ。途中でやめる人なんていっぱいいたじゃないですか」

顧問「ホリそれを言っちゃだめだよ。それじゃあまるで今まで辞めていった人が皆失敗だったって言ってるのと同じじゃないか。とりあえず今はやめるやめないは考えないでおこう」

健人「わかりました」

回想から戻る。

私(花沙音)は家に帰った。

帰ると母親が顔面蒼白で座っていた。

花沙音「どうしたのお母さん!?]

To be continued...

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アクセント > 私の人生に色彩を与えた記号 > 茶空猫勝 @catssoramite

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