第104話 奴隷に起こされた
「ゴロウ起きてっ!朝ごはんだよー!ゴロウ!」
「フォンか……」
目を覚ますと俺の上にフォンが跨っていた。
横には気持ち良さそうに眠るウィスタシア。
部屋にはココノとタマもいる。
「二人はどうしてこっちの部屋で一緒に寝ているの?」
タマの質問にココノは薄い胸を張って答える。
「ココノん知ってるの!二人で気持ち良いことしてたの!」
「気持ち良いことってなぁに?」
「大人が裸になって抱き合うの!」
「えー?それ本当に気持ちいいのぉ?」
「わからないの!」
するとフォンが。
「アッチ知ってるよ!ちん◯んを膣に入れて赤ちゃん作るんだよ!いつも豚さんがやってる!赤ちゃん産まれたら凄く可愛いよっ!にひひひっ!」
ゴロウズ牧場で働くフォンは家畜の種付け、出産に何度も立ち会っている。
うちは牛は人工授精、豚は自然交配を採用している。
「全然わからないの!」
「ニャーもわからないよ」
「うーんとね。雌が発情したら雄の精子を入れて受精させるんだよ。人間も同じなんだって!」
当然、家畜の発情からの交配、受精の仕組み、妊娠から分娩など、詳しく教えている。
くっそう、フォンの奴。
ここに来た頃はピュアなリトルレディだったのに、俺好みなビッチに育ってしまった。
まぁそれは冗談として、そろそろ真面目に性教育しないとな……。
こういうのは、ちゃんとした知識を教えないと、将来望まない妊娠とか、困るのはこの子達だ……。
「フォン凄いの!もっと詳しく知りたいの!」
「膣ってお尻の穴のこと!?」
ココノとタマは興味津々である。
「うーんとね……。アッチの見る……?」
フォンはそう言いながらズボンを下ろそうとするが。
「やっぱり恥ずかしい!」
とほっぺたを赤くする。
まだピュアなリトルレディだったか。安心したぜ。
「タマの見るの!」
「ニャーも恥ずかしいよぉっ!!……ココノのは?」
「ココノん、自分の見えないのん……」
どうやら行き詰ったようだ。
良かった良かった。すると。
「皆、おはよう。どれ、私のを見せよう!」
いつの間にか起きていたウィスタシアが、こんなの朝飯前だ、と言わんばかりにズボンを下ろそうとする。
こらこら!つかそれ脱いだら股開いて、くぱぁするの?ダメだって。俺は
「はい!終わりぃーっ!!俺達ももう起きるから!フォンも降りて」
「ええー!ウィスタシアだけズルい!アッチもやりたいよぉー!」
俺に跨ったフォンが股間の上でパンパン跳ねて腰を振る。
おのれ、メスガキぃ!
朝立ちしてるから止めて!!ちょっと気持ちいいって……!
「こらこら!」
俺はフォンを抱っこしてベッドに座らせる。俺も起き上がって座る。
そして改まって皆に言う。
「おはようキッズ達。これだけははっきり言っておく。俺とウィスタシアはそういう事は一度もやってない。昨日、大人な俺達は一緒にお酒を飲んだのだよ。これは大人の特権だから君達にはまだ早い。ふっふっふっふっ!」
そう言うと三人はワイワイ盛り上がった。
朝からテンション高くて楽しそうだなぁ。
「じゃあ、直ぐに行くから先に食堂に行ってて」
「「「はーい!」」」
三人が出ていくとウィスタシアは俺に抱き着き胸に顔を埋めた。
「うぅー、少し頭が痛い」
昨日、結構飲んでたもんな。ウィスタシアは酔うとトロンとしてエロくなる。
俺はウィスタシアの頭を撫でる。
「二日酔いだよ。食堂で水を飲もう」
「うん……、ちゅ♡」
俺達は自然な流れで軽いキスをした。
なんか、普通の恋人みたいだな……。
親にちゃんと話して、なんとか認めてもらったのが良かったのか?
俺とウィスタシアの距離が目に見えて縮まった気がする。
◇
魔力が戻り俺の体は全て正常に機能している。
それで昨夜、ヴァレッタが来たことを知った。
だが何故、俺が酒を飲んだとわかった?
方法はいくつか考えられる……。
元勇者パーティーのリュネレ・ルナレイク。彼女は精霊の瞳、千里眼を持っている。ただ、建物の中は見えなかった筈だけどバージョンアップした可能性もあるな。
他にはセブンランドに盗撮や盗聴のできる魔石が仕掛けられている可能性だ。これはゴロウズ二式で探してみよう。
別次元からの監視ってのもあり得る。
昨日、ヴァレッタが消える際、魔法特有の構築プロセスは発生しなかった。
故に彼女は魔法ではなくスキルで多次元に逃げたと推察できる。別次元に干渉できる強力なスキルだ。
ただ、こちらを覗くなら魔力痕跡が残る筈なんだけど、そんなのないもんな……。
昨日ヴァレッタは手の内を見せた。
ただ、こちらもゴロウズ三式を見せて仕留められなかった。
状況は五分か……。いや、相手は奇襲できる分こちらがやや不利。
警戒しつつ
勇者パーティーの賢者、女奴隷を買って無人島でスローライフする 黒須 @kurosuXXX
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