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「実は私、近くのホームセンターに勤めている、ゴリマッチョと申しますが…で、きょうはこれから棚卸しで、高いところの商品なども調べなければいけないのに、ついうっかりパンツを穿くのを忘れたまま、こうしてスカートだけ穿いて、家を出てきてしまいまして…」


 うぬぬ、銀河系美少女という割には、なかなかヘヴィなお名前かつ、堅実な職場にお勤めなのはともかく、


「分かりました。僕も今、偶然拾ったものなので…どうぞどうぞ」


 その手のパンツをば、ワラシベが快く差し出しました。


 が、


「ありがとうございますッ」 


 同じくしてパンツを受け取った、この『ゴリ』さんったら、さっきから黙って見てれば、なぜ上半身に『ビキニアーマー』を? 謎です。


「では、お礼にと言ってはなんですが…ウチの商品で申し訳ありませんが、これを差し上げますので、もしよろしければ、おおいに使ってください」


 そこで、ワラシベが『銀河系ビキニゴリ』さんから渡されたのは、2個の乾電池…は乾電池でも、単5…ってソレ、いまのご時世、ほとんど使い道ねッスよ、先輩ッ。


 などと、ワラシベの心の中の悪魔が囁く間に、ゴリマッチョさんは、その場でパンツを穿き穿き去っていきました。

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勇者ワラシベ 七七七@男姉 @138148

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