小学5年生の黒歴史
たろまる
おまえだけは許さん
小学五年生の秋ぐらいに学年全体でとある宿泊施設に泊まることになった。
正直俺は嫌だった。
なぜなら俺はおねしょをしてしまうからである。
皆の前でオムツを履いて寝るわけにも行かない俺は正直不安に押し潰されそうになっていた。
とりあえず宿泊施設に着き寝場所に荷物をおいた後、川でアユを追いかける自然体験のイベントが始まった。とても楽しかったしアユは身が
フワフワして美味しかった。
そして夜御飯は自分達で作ったカレーだった。とても達成感があってもちろん美味しかった。その楽しさで最初に危惧していたことも完全に忘れていた。
しかしミーティングの時間になるともうダメだった。思い出したのだ。
友達に「おねしょする奴おったらどうする?ww」と言われた時にはもう漏らしそうになった。そうして就寝時間になった。寝る前に俺にできることは全てやった。
できるだけ水分は摂らなかったしトイレも7回以上は行った。
「漏らさない!漏らさない!漏らさない!」と心の中で10回以上唱えた。
あとは自分を信じるだけだった。
緊張して寝れないと思ったが気づけば目は真っ暗になっていた。
寝ていると俺の名前を呼ばれた。目を開けると先生がいた。
「トイレ行こか」と言われた。
どうやらお母さんは先生に俺のおもらし事情を話していたようだ…。
少し複雑な気持ちになったことを覚えている。
トイレに向かった時俺は意識が飛びそうになった。
「おねしょする奴おったらどうする?ww」と聞いてきた友達がいたのだ。
気まずそうな顔をしてトイレを済ませていた。
(こいつマジか…)
俺は声をかけた。
「お、お前もか…(汗)」
友達は「まぁまぁ…」とだけ答えた。何がまぁまぁやねんと野球部特有のハゲ頭を
本気でしばきたくなった。(野球部の人ごめんなさい)
この夜の出来事はこれで終わった。だがまだ本筋となる恐怖の体験が待ち構えていることを俺はまだ知らなかった。
小学5年生の黒歴史 たろまる @suikawoyokose
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