沃土と蟲に侵された廃退世界、希望のない世界で生きる二人の少女の百合物語

 文章が美しい。これから暮れゆく夕闇のような希望なき世界の中を二人の少女が懸命に生きようとしているのが良い。
 詳細は省くのでこの作品を読んでほしいのだが、絶望的な世界観を突きつけられる具体的で美しくもグロテスクな場面もあり、とても良かった。白いリボンの描写が特に好きです。
 衰退した世界の中を生きようとするミユイとロスミークの、二つの命の瞬きを、どうか読んでほしい。