「面倒なこと頼んじゃってゴメン」と、ゴンは言った。

嘘ばかり言うゴン。
そんな嘘を一つ一つ素直に受け入れた僕。
全部を信じたわけじゃない。だが、自分の薄膜を守れるなら、他は些事だ。
そして、同じ嘘を二度とつかないのが、ゴンの薄膜だった――。

その薄膜は、守られたのだろうか。それとも。