第3話 卒業旅行

高校を卒業し翌日、 真美と朝早くの新幹線に乗って京都に向かっている。真美はいつもながら元気だ。初めて告白された時をずっと思い出していた。高校での最高の出来事だった。忘れられないし、あの時も朝早かったからだ。けど今は違う。俺の髪型も長髪になりスプレーで固めている。真美は茶髪になっていて薄化粧していた。the女子大生って感じになっていた。けど首元には誕生石のネックレスは常に身につけてくれている。それだけで幸せだ。意外と東京から京都は近いものだった。京都駅に着き初めて見た京都駅は長い駅だった。電車を乗り換え清水寺に着いた。テレビでしか見た事のない、お寺はとても良い気分だ。まるでテレビの中に入り込んでるみたいだ。来月には俺は社会人、学生気分でいられるのも今日までだ。鴨川では平日の昼間なのにカップルが沢山いた。近くにいたカップルは関西弁で少し怖く感じたが楽しそうに喋ってて俺たちは関西弁に圧巻されていた。 お腹が空いたので近くのうどん屋さんに入った 鰹出汁でこれまた絶品だった。そして陶芸教室に予約していたので初めての陶芸をしてみたところ、俺は不器用なので、全く上手く出来ず、真美はケラケラと笑っていた。もう、京都から帰る時間が近づいてくる。もう終わってしまう、嫌だ 真美を帰したくない。もっと一緒にいたい。けど足は京都駅に向かっている。 旅行なんてほんとは、何処でもよかった。真美と2人でいれるのなら。 

 新幹線の改札口に着き真美は俺に言った。「このまま、東京に帰らず大阪に行かない?」と急に言って来た。 「それなら京都で一緒に泊まろ」って言うと 真美が携帯を取り出し、母親に電話をし始めた。

 「、、、もしもし。お母さん、今日、家に帰れそうにない。京都に泊まって帰る」と言い出すと、俺は咄嗟に真美の携帯を取り

 「すいません、僕、宮田蓮と言います。真美さんと高校の時からお付き合いさせていただいてます。今日は真美さんと2人っきりにさせてください。もっと2人でいたいです。 明日の、午前中には無事に帰宅させますので。どうかお許しください。」と真美の母親に伝えた。すると真美の母親が俺に、

「、、、蓮くん。真美の事、大事に思ってくれてるんだね、 お父さんには、蓮くんと旅行から帰ってきてその後、友達の家に泊まりに行ったと伝えておくから、ウチの娘をどうか宜しくお願いね、結構、家では、ワガママなのよ、あの子、蓮くんの男気に私まで嬉しくなっちゃたわ、真美に電話変わってくれる?」と真美の母親に言われ真美に変わると、普段の会話でもしているように見えた。只、俺は心臓が飛び出そうだったし、ドキドキが止まらない。すると、真美が母親との電話が終わり、俺の傍で笑っていた。嬉しかったのか、それとも、恥ずかしかったの、わからないけど、何にしてもこれで真美と2人っきるだ。 直ぐに駅前の銀行に行き、お金をおろした。そして、京都でホテルを予約の電話をすると全くお金が足りない。流石、日本トップレベルの観光地だった。正直、甘くみていた。 けど真美は「なんとかなるって、もし泊まるとこ無かったら、一晩中、外で遊ぼ、折角の京都旅行だし、寝るの勿体ないじゃない」と軽く言った。その後、俺たちは、金閣寺で記念撮影をし太秦映画村に行った、実際に映画村に行ってみると、これまた行ったらわかる、ほんとに楽しすぎた。まるで時代劇の主人公にでもなれた気分だった、芸能人に会えるかなっと少し期待したけど、全く会えなかった。 

  すっかり夜になり少し肌寒くなって来たので、暖かい物でも食べようと思い、飲食店を2人で探して歩いていたら、美味しそうなラーメンの匂いがしたので入ってみた。 なんと、あんかけラーメンが京都名物だとその時、初めて知った、2人であんかけラーメンを食べ、店を出ると、何故かわからないけど京都駅にいた。京都タワーで京都を一望した、古都がライトアップされていて、これまた絶景、「京都、かっこよすぎだろ」っと言うと真美が急に「足が冷えて痛い」と言い出した、いっぱい歩いたし、夜の寒さで足が冷えたんだ、まだ3月だもんな、そりゃ冷えると、思う。京都タワーを出て少し休める所を、探したけど、そこは、ラブホテル街だった。けど真美の足は限界がきていて、俺たちは、そのまま、ラブホテルに入った。 入ったら部屋番号があり、〈203宿泊〉のボタンを押した。

 生まれて初めてのラブホテルだった、まさかの展開だ。普通なら良いムードになって入るもんだろっと、 まだ俺たちには早いってと思ってるし 何より真美の体が心配だ。まず、部屋の暖房をつけた。 そしてのお風呂にお湯を入れた。大きなベッドが1つしかない、今日は真美と2人でいたかったけど、そんなつもりはなかった。真美を汚したくない気持ちから、真美とは、そんな事考えないようにしていたからだ。お風呂にお湯が入ったので真美が「シャワー浴びてくるから」と言ってお風呂に入って行った。俺はTVをつけた。

なんとか普段通りを装っていた。 真美がバスタオル一枚つけた状態で俺の横に座り「蓮も、お風呂入って来なよ」と言ってきた。俺はシャワーを浴びた。お風呂に上がり2人で布団に入った。そこからは、2人で夢を語り合った東京ドームで立派なイベント設営したら真美にも見てほしいからだ。 そして真美が電気を消した。俺にキスしてきた。「毎日キスする約束でしょ」と言って俺は真美を抱きしめた。真美の胸が俺に当たる。真美といっぱいキスをし、その日、俺は真美を抱いた。これ以上ない程の愛情を持って真美を優しく抱いた。 

 俺も真美も初体験だった。真美の美脚とスタイルの良さに、ビックリした。俺は最高の夜を最高の彼女と共に過ごした。けど全然寝れなかった。その後は、真美が俺の腕で眠っていた。初めて見た寝顔、昼間はあんなに美人だったのに寝顔はまるで子供のように見えた。俺も寝てる真美にキスをし、目を瞑った。 気がつくと、朝だった。 一緒にシャワーを浴びてお風呂に入った。この子を嫁にする覚悟が一段と沸いた。そしてホテルから出て、京都駅に向かい、俺たちは京都を後にした。


 最高の旅行だったし、もう忘れる事なんて無理なくらい、良い思い出になった。

 無事、東京に着き真美を自宅の近くのコンビニまで送り届けた。

 真美はいつもと変わらず俺と接してくれた。


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クッソォ夢なんて見なきゃよかった @mugenohoujyu

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