第4話 再開 その①
「ちょっといいか?」
エレベーターを降りる直前に引き止めたのは、エレベーターの中に乗っている須藤総司令官だった。
「なんですか?」
俺は首を傾げながら、聞き返すと、驚きの言葉が返ってきた。
「君、ウェポンアームのパイロットにならないか?」
「え?」
それ予想もしない言葉だった。
市民の俺がいきなり戦場に赴くなど、あっていいことなのか、俺はわからなかったのだ。
でも…
「君の力が必要なんだ!!今すぐにでも!!」
熱い熱弁をできるだけ短く纏めた須藤総司令官は遂に目に涙を浮かべて言う。
「今も!!今もだ!!もしかしたら、今、まだ救助の届いていない所で、誰かが泣いているかもしれない。恐怖によって震えているかもしれない!!そんな人々を見捨てることなんて、私にはできないんだ!!!」
須藤総司令官は、頭を深く下げて、地面に向かっていった。
「どうか!!戦闘経験のある君なら!!少しでも戦力になれると思ったんだ!!どうか!!私たちと一緒にこの国を救ってくれないか!?」
確かに、あいつらは、俺達の道場を破壊した。
それに、死傷者も出ただろう。
俺や真理に銃を向ける連中を見過ごすわけにもいかない。
これは復讐の機会なのかもしれない。それに…あの機体なら…
俺はしばらく黙り込んだ後口を開く。
「わかりました!!!僕、東京ウェポンアームズに入隊します!!!」
「そ、それは本当か!?あ、ありがとうありがとう!!!」
須藤総司令官は、目から涙をこぼし、俺の両手を掴み、上下に振った。
「それじゃあ今度、君が操作してた機体をメンテナンスに回しておくよ!明日からは訓練もある。13時になったら、3階に来てくれ。そこでジックリと今後に付いて話し合おうじゃないか!!」
「わかりました。明日の10時ですね!」
俺が返事をすると、須藤総司令官はエレベーターの扉を閉めた。
俺は須藤総司令官が見えなくなるまで手を振っていた。
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シニガミ兵器 最悪な贈り物 @Worstgift37564
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