第3話


時を超えて喪失事件と同時に殺人事件も行った。


「馬鹿にされた世界を滅茶苦茶にするのは当然だ。恋人を奪って、仕事を辞めさせて、家族に追い出されて、もうどうでもいいんだ。」


「こいう馬鹿はどこにでもいるんだよね」


僕は一応誰かの声を聞いてつぶやいた。理不尽なことがあったからせ世間が悪いって、環境と選択の影響もある。気づいていないのなら、他人に押し付けていればいいと思ってしまうだろ。


こいつの部屋のドアにノックして数秒。返事なし。


「ドア破壊するぞ」


「…」


たった数秒の間には彼の後ろに影を見た。蛇を形にして、彼の首に巻き付いていた。下手に動いたら、彼が死んで、今の唯一の手掛かりを失ってしまう。今一人行動で、マリアの力を頼れない。


「何か匂うな…ガス!!」


爆発の衝撃で俺は壁に飛ばされて、きを気を失た。起きた時にマリアの膝枕に横になっていた。ちょっと驚いたけど、そういう場合じゃなかった。


「起きましたね。体まだ完全に治っていませんので、もう少しあたしの膝枕を楽しんでいてください。」


「何が起きた?」


「そうですね。」


彼はあくまでおとりだった。神の目を狙っている連中がこんな罠を仕掛け、俺を殺そうしていた。まあ、自慢わしたくないけど、体の丈夫さには自信はある。


「そうか、あいつらは組織か何か。」


「確かに、蛇の痕跡があった、ウロボロス団かもしれません。」


カナリ国にもあいつらが活動してたな。最悪だ。喪失事件プラスウロボロス団。これは夢だといいのにな。


「そのとき俺の言った言葉、世界の運命を変えることになったと知らなかった」


「だれ?」


影に隠れた、彩音副隊長が笑った。

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空を染めた紅蓮の月 レンレン @RenItkr

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