1日に5回カレーを食べてしまった高校生、風呂で反省中。「俺、もうダメかも…」
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 カレーすぎる高校生は、きっと、呪われている?デジタルデトックスで、あっつー!
カレーなる、呪い。
「1日に5回も、カレーを食べてしまった。俺、もうダメかも…」
なげく彼は、フツーの高校生。
カレーを食べ歩く、食レポ系のプロではない。
「なのに、1日に5回もカレー。ダメかも…」
夜、寝る前に、自宅の風呂場で反省中。
朝、カレーライスを食べて学校にいったまでは良かった。
「朝カレーは、問題ないよな…」
が、次からが問題。
昼に、高校のパン屋でカレーパンを買って食べた。
カレーライスじゃないが、カレーを食べたことにはちがいない。
さらに、カレーうどんを食べた。
以前にスマホの充電器を貸してあげた友だちと、校内で再会。
礼として、学食でごちそうされたんだ。
断れなかった。
「さっき、カレーパンを食べたから、カレーうどんはいらない」
そうは、言えなかった。
言ってしまったら、友だち関係にヒビが入ってしまう。
それから、高校の帰り。
小腹がすき、コンビニでカレーまん(まんじゅう)を買って食べた。
カレーなる1日。
夕食は、強めに加熱した、朝食で残ったカレーライス。
さすがに、疑った。
「フツー、逆じゃね?夕食の残りを、次の日の朝食に出すんじゃね?」
でも…。
パクパク。
美味かった。
で、今。
1人でゆっくり反省したいので、スマホは風呂場に持ち込まない。
「デジタルデトックス」
彼のような高校生などは、入浴中もスマホを見る人が多い。
が、目だけでなく脳も休めてのリフレッシュで反省をしたかったので、そうはしなかった。
入浴には、注意。
「ガキのころ、失敗したことがあったな」
小学校時代。
「100まで数えてから、風呂を出よう」
「うん」
一緒に入浴した祖父とそう約束したら、湯船の中で熱中症。
熱い湯が好きな祖父と、つきあうからだ。
ただでさえ、子どもは大人と比べて、体温調節が上手くできないというのに。
「なつかしいな…」
湯船につかり目を閉じると、ゆるキャラのような姿のカレースパイスたちが、頭の中で、ぐるぐる回りはじめた。
「クミン、コリアンダー、ターメリック、ペッパー…」
カレー愛で、頭がクラクラ。
気付けば、病院のベッドの上に寝かされていた。
目を、開けたら…。
「ヨカッタ!ナマステー!」
ちょ、待てー。
知らないインド人が、抱きついてきたんですが。
1日に5回カレーを食べてしまった高校生、風呂で反省中。「俺、もうダメかも…」 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます