第6話[御飯編]
『チーズ入りハンバーグ』『ネギ入り玉子焼き』『七菜サラダ』『特製醤油をかけた柔餅豆腐』『肉汁風味のもちもちお米』
最初にボクが手を付けたのは『チーズ入りハンバーグ』。
そのハンバーグは手に力を入れずとも簡単に箸で割れる程柔らかい、そして中から出てきたのはまるで完全な液体かの様なとろけ具合のとても香ばしいチーズが溢れ出ています。
1口サイズに取り分けたハンバーグにとろけたチーズを乗せ口に運びます。
ですがその簡単に箸で割れる程柔らかいはずのハンバーグは噛もうとすると程よい固さになり歯応えがしっかりしていました。
さらに口の中に広がるチーズの味はとても素晴らしいものでした。
そしてすかさず『肉汁風味のもちもちお米』を頬張ります。
ですが本来一緒のはずの肉汁は全く別の味をしていました。
どうやら調味料を入れて味を少し変えている様です。最高のアレンジですね。
さぁ次は『特製醤油をかけた柔餅豆腐』です。
本来豆腐は箸でつつくだけでも簡単に崩れるものですが全く崩れません。
真城先生の柔餅豆腐を食べる時の手元を良く見ると柔餅豆腐の特製醤油がしっかり染み込んでいる部分目掛けて箸を押し込んでいます。
ボクも同じ様にするとスルッと切れました。
どうやら特製醤油には凄い秘密があるそうですね。
そして柔餅豆腐を箸で持ち上げて頬張ります。
口の中で本来の豆腐を崩す様に舌で押し崩そうとしますが全く崩せません。
なので噛んでみました。
驚く事にその中身はまるで本来の豆腐と同じ食感でした。
ですが味は本来の豆腐とは違いほのかに甘い感じがしました。
それに何処かで食べた事のある感じの味です。
そしてその味を忘れない内に『肉汁風味のもちもちお米』も一緒に食べます。美味しいです。
次に食べるのは『七菜サラダ』です。
そのサラダに入っているのは
・キャベツ
・とうもろこし
・人参
・きゅうり
・トマト
・きのこ
・ブロッコリー
とジャンルが沢山あってコレに合うドレッシングがテーブルの上にありますが真城先生オリジナルだそうです。
てんこ盛り過ぎて不味くないのか心配でしたがキャベツと人参ときのこの程よい食感に加えてトマトの酸味、コーンの甘さが負けずに効いていてきゅうりのみずみずしさで口の中が涼しく意外に美味しかったです。
そして肉汁風味のお米も意外な合わさり方をして大変美味しかったです。
最後のおかずは『ネギ入り玉子焼き』です。
なのですが、ボクの知ってる玉子焼きよりとても黄色く味が普通より濃く、ネギの食感も「シャクシャク」音が鳴り面白かったです。
真城先生ににこにこ笑われてしまいましたが。
それから数十分黙々と御飯を食べお腹がいっぱいになりました。
そして御飯で気になった事を真城先生に聞いてみることにしました。
まずは「豆腐に使った食材」を聞くと、どうやら
「主に使ったのは卵白、形作るのは正直グロいくらい難しい。俺だって成功する確率なんてめっちゃ低いからね。やり方は人それぞれで良いと思うイオリにもいつか教えてあげる。ちなみに玉子焼きに使ったのは卵黄だけ卵黄だけで作った玉子焼き作ってみたくてね。意外と美味しかったでしょ?俺はね上手く出来るとは思わなかったよ。成功してラッキー。」
まさかの豆腐は卵白使用でした。だから甘かったのか。
次に「特製醤油」について聞いてみました。
「特製醤油に使ってるのは、、内緒でーす。だって特製だからね。そんな簡単には教えらんないよ。ごめんね。」
との事でした。そりゃそうか。諦めよう。
最後に聞いたのは『ハンバーグの肉汁になにを加えた』のかですが
「適量の油と酢を入れただけだよ?サラッとしてたでしょ?なのに一応ちゃんと肉汁の味も少し感じたんじゃない?どう?」
との事ですが完全に違う味に感じた事を言うとガックリとしてました。
そして色々聞けたので洗い物のお手伝いをします。
本来のボクの姿ではちょっと身長が足らないので真城先生の姿を模してみます。
勿論真城先生は案の定びっくりしてました。
それから10分弱程かけて丁寧に食器や箸を洗いました。
ご馳走様でした。
イオリの非日常 クロツミ @hijikigaumi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。イオリの非日常の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます