見守っている 前編
かつて、若かりし頃の僕は、気まぐれの無計画で旅に出るのが好きだった。
愛車のト〇タセ〇カで、ちょっと地方へ。とかね。
だが、いよいよ無計画が祟ったか、その日の旅に限って僕は、いつしか道に迷ってしまった。
しかも、まもなく日も暮れて…
だが、不運にも外灯ひとつ無いという中、ヘッドライトだけを頼りに僕は、その両端を草葉に覆われた一本の砂利道を進んでいく。
「…まあ、もう(今夜泊まる)旅館の近くまで来ている事は、確かだと思うんだけどな…」
と、ハンドルも小刻みに呟いたところで僕は、
ガクンッ…!
という衝撃と共に車体が、こちら運転席の方へ大きく傾くのを感じた。
ナナミンホラーショー 七七七@男姉 @138148
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