18話

場面は少し戻りショッピングの後

ミラと別れたシラユキは待ち合わせ場所の静かな公園で

フロウドとミラを待っていた

(ちゃんと合流できたかな)

そんなことを思っていた時だった

「見つけたぞ!」

そんな声がして思わず振り返える

そこにいたのは

「バ、バラド様!」

そこにはバラド様がいた

「ど、どうしてここに⁉︎」

そんな疑問に返ってきたのは

「迎えにきたんだ」

そう言う彼の目はとても正気には見えず身の危険を感じたシラユキは逃げ出した

「待て!」

そう言って追いかけてくる

(街の中に逃げれば隠れられるはず)

そう考えてて公園から出ようと入り口に向かうと

人が何人か見えた

「助けてください!」

そう声をかける

声に反応して人が振り返るが

「お、本当に来たじゃん!」

そこにいたのはバラドと同じクラスの人達だった

「っ!」

彼らはきっと助けてはくれないと思い別の出口に向かおうとするが

ガシッ腕を掴まれる

「離してください!」

「悪いけどそれはできないかな」

抵抗するが数人に体を抑えられ逃げることができない

すぐにバラドが追いつく

「ありがとう君たち」

「いえいえ、あいつが気に食わなかっただけなんで」

「そうっすよ!フロウドのやろう生意気っすから」

どうしてあんなに優しい人がこんなことを言われているのか理解が追いついてないでいると

「さあ、帰ろうか」

バラドはそう言うとハンカチを口元にあててきた

何とかしようともがいたが力で勝てるはずもなく

(フロウドさん…助け…)

祈りは届かず少女のいしきは沈んでいくのだった

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

フブキの身柄は抑えたあとは連れて帰るだけだ

「あっちに馬車が停めてあるから運ぶのを手伝ってくれ」

そう言うとこいつらは何も言わずに手伝ってくれる

そうして馬車にフブキを乗せていると

「なあ!あいつがいるぞ!」

「あいつが来ました!」

「何⁉︎急げ!」

急いでフブキを乗せ馬車を走らす

「お前たち後日報酬は払う」

そう言うとあいつらは急いでどこかに行った

屋敷につき馬車を止め門番に声をかける

「珍しい彫刻を購入したんだが重くて1人では運べなくてな、手伝ってくれ」

そう言うと門番は「はっ、任せてください」

そう言って部屋の前まで運んでもらう

「ここまででいい。ありがとう」

そう言うと門番は「わかりました」と言って戻ろうとする

「忘れていた、今日おそらく生徒がくるが追い返してくれ」

「生徒ですか?」

「ああ、多分私に用があると言うが気にせず追い返してくれ」

「わかりました」

少し腑に落ちていなそうだが一旦は大丈夫だろう

そうして誰も居ないことを確認してから

『ある扉』を開け下に運んで行く

「もう少しだ、もう少しで…」

そんな呟きが地下に響くのだった

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全てを失った者が現実にもがく物語 @floud

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