心折られた就活生、どん底から這い上がる

龍聖

第1話 心が折れた

 これを読んでいる読者の皆様は、就活をされた経験はあるだろうか?

実際に経験があって少しでも共感していただければ嬉しいし、ない人には少しでも気を引き締めて臨んで欲しいという言葉を捧げ、本編へと突入していく。(※本作は実話ベースのノンフィクション作品です)


 僕は私立文系大学に通う大学4年生の清水翠人しみずあきと。現在、大学4年生ということもあり就職活動、通称”就活"を行っている。日常的に読書をしていることからぼんやりと本に関わる職種に就きたいと考え、出版社や書店を中心に就職活動を行ってきたが、やはり人気業界の壁は高く、なかなか選考を勝ち進むことが出来ずにもがき苦しんでいた。


 実際に選考に応募した企業は30社を超えるが、特に大変だと感じる点はES《エントリーシート》の課題と企業研究だろう。エンタメに特化した企業が多いことからも他業界とは少し気色が変わっており「言葉」をテーマにした400文字の作文や自分の好きな本についてなど、企業ごとによって様々な設問が用意されている。その中で、何千通と送られてくるESをただ人と同じように出したところで学歴がない僕が通る理由がない。そのためには、創意工夫がカギを握る。どうしたら人事部の人は「コイツは面白い!」と、興味を持ってもらえるかを意識しつつ、あくまでも企業に提出する書類であること忘れずに取り組んでいく。それでも、僕が通った書類はたった2社のみだった。勿論、企業の求めている人材じゃない内容をESに盛り込んでしまった可能性や惹かれるポイントがなかった、学歴フィルターで落ちたなどの足切りで落ちる理由は様々であり、基本的には原因が分からないため、対策としては出す前に就活エージェントや学校のキャリサポ、両親などの大人や業界が同じ内定を持ってるような人に聞くことが最も早い解決手段だろう。しかし、僕は謎にプライドが高く、人を頼る、教えを乞うのが大の苦手なのだ。そのため、ここまでズルズルときてしまった。次に大変なのが企業研究だ。出版社と聞いてイメージするのは書籍編集や校正、書店営業、SNSなどを介した宣伝くらいだろう。実際に僕も企業のホームページやサイトなどを利用して調べたが、詳しい内部の情報は相当時間を費やさないと難しいと感じた。その中で、競合他社との差別化、企業の出版している作品を読んだり、施策を調べたり,IR情報をチェックしたり、企業風土を調べたりなどとにかく情報量が膨大で常にノートとペンを持ち歩き、出先で情報を纏めたりしていた。 そのあとはSPI対策に数学の復習をしたり、面接練習を繰り返したり、想定質問の解答を上手く導けるように樹形図を書いてストーリー性を組み立てたり…


 そんな中、一次面接でかなりの手応えがあった企業の二次面接で何個かミスをしてしまったものの受かると思っていた企業から来たメールはお祈りメールで・・・


頭が真っ白になり発狂し、久々に号泣した





「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!ちくしょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」



そこからの僕はただひたすら詳しくもない企業に何十社と選考のためのES書類を提出し、がむしゃらに面接を受けた。


しかし、企業研究もせず当然のようにお祈りメールを貰い続ける日々に心が折れかける。でも、僕は内定を持って余裕ぶってるやつらを見返したいというただその一心で就活と卒論と並行してYouTube活動をすることにした。1日のスケジュールはただでさえ、忙しいにも関わらず新しい活動を始めたのには理由があった。

それは、僕がなりたい未来を描けず、このままだと人間として成長できる気がしなかったのだ。自分がやりたいことをしながら生きていくいかしかない。そう思った僕は就職活動をしつつも、YouTubeに力を入れてしっかりと注目してもらえるような編集技術を学ぶところから始めた。


人生再スタート。次回、YouTubeって楽しい。

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