第2話 VS命! 強強幼馴染現る! (後編)

『さあ、我の出番だ』

そう言い放ち俺のセンターフィールド上空へと現れた七楽は翼を広げ地表に着地した。


「七楽は召喚したターンに攻撃ができる。行けっ! ライトフィールドに攻撃! カードポータルを破壊! もう、止まらない。俺の勝ちだ! 踏み倒せ七楽! 『魂食い』ソウル1を支払ってまた攻撃可能になる!

次はライトフィールドにいるボルトマキアを破壊だ!」


今回の七楽の攻撃で命のフィールドにはクリーチャーが一人も居なくなった。このまま押し切って勝つ!


「まだまだ行くぞ、 七楽! ライトフィールドに侵攻! これでライトフィールドのカードポータルを全て破壊! これで最後だ! 命のセンターフィールドへ攻撃!」


「トラップ呪文発動。『火を司りし守護者の定め』私のフィールドが残り一つのとき発動できるわ。 貴方のターンは強制終了よ」


「なにっ!」

命の手札から放たれたその呪文は七楽の動きを封じ込めた。どう頑張っても抜け出せる気がしない……クソッ


「ターンエンドだ……」


[神坂命 支配領域0 御剣烈火 支配領域2]



☆☆☆

「私のターンね。何とか首の皮一枚繋がった状況だもの。このターンで勝ちに行くわ!」


「SOULドライブ発動! ソウルドライブの効果で一体召喚するわ。 来て! 私の最高の相棒!『剣英女帝 鈴乃葉隠』」


命のその言葉とともにフィールドに一人の剣士が現れた。その剣士は燃え上がる炎の中から現れると流れを断ち切るかのように一筋剣音を響かせた。


『対戦相手である貴方に最大限の祝福を』


「行くわよ! 鈴乃! 『忍帝 爆大炎』

ライトフィールドとレフトフィールドのカードポータルを全て破壊するわ!」


そんな事……あってよいのか? 一瞬で戦況がひっくり返るなんて……


鈴乃葉隠の攻撃によって俺と命の戦況は180度入れ替わった。俺と命も残すはセンターフィールドのみ。


「これて最後よ! 超SOULドライブ! 私の手札から鈴乃の能力を維持したうえで

『古炎龍モグ』を召喚するわ! そして

最終攻撃! すべてを蹴散らしなさい!」


駄目だ……このままじゃ負ける……


「七楽! 守れ! 」何とかしてこの場を逃げ切れればまだ戦える。


俺の掛け声とともに古炎龍モグに立ち向かった七楽は轟音と共にフィールドから散っていった。


「守ったのは想定外だったわね。でももう無駄よ。SOULドライブ発動! センターフィールドに『火炎精霊バルバトス』を召喚!そして今度こそ私の勝ちだわ! センターフィールドを征服!」


あぁ、強かったよ……命。今回は俺の

完全な敗北だ…… 俺は命火炎精霊バルバトスが放った火炎の前に意識を失った……


[御剣烈火のフィールド消滅を確認……KW勝者神坂命]


☆☆☆

「お疲れ様、烈火。 中々に楽しかったわよ」

試合終わり、命のその一言に俺は

「あぁ、俺も楽しかった」と応える。生まれて初めて経験した敗北……


楽しいという気持ちが全く無いとは言えないがやはり悔しい思いのほうが強いと感じる。これがゲームである以上、絶対に勝てるというのは存在しないのだがそれでも俺はもう負けたくない……そう思うのだった……


★★★★★★


『さて、次回のKWは?』


『ねぇ、烈火? 貴方って高校入学の準備は出来てる? 私達は東京都にある大和学院に入学するの。』


『そうか……もう高校生か…… 俺にとっては多分2回目だな』


『烈火何か言った?』


『いや、何でもない。本当に楽しみだ……学校の場で思いっきりKWが出来るのが……』


次回、第3話! 遅すぎた本編開始? 入学前の準備をせよ!


乞うご期待!

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